どうも恵比寿新聞です。今回は恵比寿の皆さんにお知らせとお願いがあります。ちょっとお時間いただきお話に付き合って頂ければ幸いです^^
今年の3月から恵比寿の「加計塚小学校」で給食の食べ残しや生ごみを最新の微生物バイオテクノロジーで処理するというプロジェクト(前回記事)がはじまりました。そもそも家庭から出る生ごみは毎週ゴミ収集車でゴミ処理所まで運ばれて焼却処理しているのが現状でございます。しかも生ごみというのは約80%が水分と言われておりまして、いわば「水を燃やしている」とも言われており、膨大なエネルギーと温室効果ガスを出しながら焼却処理しているのが現状です。
そしてそんな焼却処理をした残りの燃えカスを東京湾の埋め立て地に埋めているのですが、この先約50年で埋立地がいっぱいになってしまうそうです。いわばゴミ処理が切迫した状態。なんとかしないといけない我々都民の大きな課題なんですね。未来を生きる子どもたちの為に自分たちでできる事からできることを始めようとはじまったプロジェクトなんです。
最新の微生物テクノロジー
加計塚学校では生ごみを運搬する為にガソリンを使って運んだり、燃やす為に膨大なエネルギーを使わず、微生物の力で運ばず・燃やさず、生ごみを水と二酸化炭素に処理する「コムハム」という微生物技術を使い、なんと4月~7月の間に約300キロの学校から出る生ごみを学校内で処理することに成功しました。いやはやびっくりです。
「生ごみの焼却から消却へ」
(≒ 生ごみのリデュース)
そんな話を渋谷区役所の方々話しておりまして、渋谷区もごみ処理の問題は山積み。渋谷区の家庭ごみ及び事業系一般廃棄物中の生ごみの量は年間約5万トン。何とか環境負荷なく未来への打開策を考えたいという事でこのたび微生物テクノロジーを利用した生ごみ処理実証実験をやろうという事になりました。
通常のコンポストと何が違うのか?
現在市販で販売されている「コンポスト」は食べ残しや生ごみを約7日~30日かけて「堆肥」にするものが多い中、今回渋谷区との実証事業で使用する「コムハム」は食べ残しや生ごみを約1日~3日で98%二酸化炭素と水に気化するという「高速処理」で「堆肥を作らない(作る事もできる)」優れた技術なのです。
「コンポスト=堆肥」の問題
昨今の「サステナビリティ」や「循環型社会」などの影響で「生ごみを堆肥に!」という流れが加速する中で、実は世の中では「堆肥余り」という問題もあるのをご存じでしょうか?
一般の生ごみコンポストは上記の図の通り100キロの生ゴミは50キロ(約50%)が堆肥になります。一般の家庭から1日300gの生ごみが出るとして1年で1トンの生ごみが出ます。一般的な堆肥型コンポストで処理をすると1年でなんと約500キロの堆肥ができあがる計算になります。その堆肥を都市で生活する1家庭の家庭菜園で使うには多すぎますよね。自分の畑がある方なら使えますが、堆肥の行き場に困るという課題が実際にあります。今回の渋谷区の実証事業の技術は98%気化する技術。そしてなんと必要なだけ堆肥を作る事もでき家庭菜園に使いたいだけ堆肥を作る事も可能な技術なんです。
シェアリングコンポストとは?
実は今回そんな素敵な技術を持ったコンポストを街中に設置して街の人たちで運用する社会実験が渋谷区主導でスタートすることになりました。場所は日本で一番小さな植物園と言われている恵比寿の隣の渋谷東「ふれあい植物センター」です。
今回そんな未来を良くする第一歩のファーストメンバーを募集するのがこの記事の目的なんです。話が長くなってごめんなさいね。でも概念だけは知ってほしくて。そんな最初の乗組員さんの募集対象はこちら↓
》》》募集要項
コンポスト設置場所
渋谷区ふれあい植物センター
( 東京都渋谷区東2-25-37 [ Google MAP ] )
対象
渋谷区ふれあい植物センターまで生ごみを持参いただける区民の方
お住いの地域
東一丁目
東二丁目
東三丁目
東四丁目
広尾一丁目
広尾三丁目
渋谷二丁目
渋谷三丁目
渋谷四丁目
その他、ふれあい植物センターに生ごみを持ち込める方
募集パートナー数
15世帯(世帯の人数は問いません。独身の方もウェルカムです。)
実証期間
2021年10月10日(日)〜2021年12月募集締切2021年10月4日(月)
募集締切
2021年10月4日(月)
- 事務局にて選考して、10月5日(火)に参加者確定の連絡を差し上げます。
- 下記の日程で、実証事業参加者向け説明会を予定しています。
日時:10月9日(土) 16:00-17:30
会場:渋谷区ふれあい植物センター 3階
※本日14日から募集開始※
どうやって運用するの?
それな!という事で実際に使用するコンポスターがこちら。最初は箱型のコンポスターで運用していたのですがスコップで掻き混ぜたり結構な重労働だったのですが、その後改良に改良を重ねた結果通常の作業の5分の1の作業量で運用できるコンポスターを開発しました!作ってくれたのは加計塚小学校卒業生で原宿に会社を持つ「光伸プランニング」の原さんです。原さんありがとう(´Д⊂ヽ
では日々の運用の流れです。
①生ごみを持っていく
自宅で生ごみの重さを計測し、ふれあい植物センター前に設置されたコンポストまで持っていきます。このコンポスターは1日に処理できるのは最大4キロなんです。あと毎日もっていかないといけないというわけではないので生ごみが出たら持っていくという流れです^^
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②生ごみを入れる
コンポストの蓋を開け、生ごみを入れます。所謂微生物に餌をあげるという感じです^^やっていると微生物というペットを飼っている感覚になって行くんですよ。目には見えないけど可愛くなっていくんですよー^^
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③コンポスターを回す
福引のようにグルグルと20回程度レバーを回します。所要時間は約1分です。全体の重さが50キロぐらいですが意外と簡単に回せます。小学校高学年ぐらいになれば回せるというような重さです^^
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④LINEでお知らせする
LINEへ届くアンケートに投入した生ごみの重さを記入し完了です。このシェアリングコンポストはメンバーが使う「LINEグループ」があります。そちらで日々の運用など連絡を取り合います。
地域企業も参画
2021年4月から7月までの4ヶ月加計塚小学校でのコンポスト実験を見学に来てくださった沢山の方々の中で「我々も生ごみの削減に」と手をあげてくださった地域の企業さんがいらっしゃいます。
まずは恵比寿のサッポロ不動産開発さんもこの生ごみの処理の実証実験に参加くださりガーデンプレイス内で出る生ごみをこの方法で処理実験を行います。そして東急不動産さんもこのコムハムの技術を導入し商業施設から出る生ごみの処理実証を行う事になりました。
行政・民間・企業が手を取り合い未来をもっとより良いものにしていく活動。ゆくゆくは「ゴミの日が無くなる」日も近いかも!毎日街中に置かれたコンポスターで生ごみの処理を近隣の住民同士が協力し合う事で地域コミュニティの活性化にもつながるこの活動。是非参加してみませんか?
shibuya sharing compost(メンバー募集サイト)