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恵比寿の純喫茶巡り。アンティークに囲まれるギャラリーカフェ ラヴァンド

実は最近苦手だったコーヒーが飲めるようになった。

きっかけは単純で、ふらっと立ち寄り

取材をさせていただいた

恵比寿南のCOFFEE AND CRAFTS

松下さんが淹れるコーヒーを飲んでからだ。

こんなに奥深いものだったんだな~と

飲まなかった何年かが損してる気分になるほど。

それからというもの恵比寿に古くから

存在する「純喫茶」を回るようになっていた。

動機はもう一つあり、たぶん

そんな商売っ気のない雰囲気が

なぜか好きだったからだとおもう。

 

恵比寿新聞の調べでは丁度20年前を境に

徐々に純喫茶と言われる喫茶店が

この町から消えていった。

コーヒー一杯で何時間も粘れる

回転率の悪い業態はこの時代には不向きで

なぜかといえば開発により20年前と比べて

この町の地価が高騰した影響からだと推測します。

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ずいぶん前から恵比寿公園の向かいに

時間が止まったような1軒の喫茶店がある。

名前は「カフェ ラヴァンド」

今となっては貴重な恵比寿の純喫茶。

何年か前にお店の前を通りがかったとき

ご年配の方々が楽しそうに歌っている風景を

見かけたことがあり気になっていた。

 

天気予報では今日雪が降るという話で

ちょっとコーヒーでも飲んで温まろうと

少し寄り道がてらお店に入った。

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店には所狭しとヨーロッパ調の古い家具が

びっしりと敷き詰めるように並んでいる。

アンティーク家具屋のような店内。

カウンターの奥ではカチャカチャと

お皿を洗う音の中にビルエヴァンスの

ワルツ・フォー・デビイがかかっていて

時間が止まっているようなそんな雰囲気。

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お店の中央横にどんと鎮座するのが

古いピアノ。「このピアノで歌ってたのかな?」

先ほどまで窓側に座っていた女性たちが帰り

お店には僕とお店のママだけになった瞬間を

見計らって少しお話を聞かせていただいた。

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ラヴァンドの美枝さん

「実は昔からよくこの前を通るんですよ」

とお話をさせてもらってから数分もしないうちに

こちらの美枝さんと話しは盛り上がっていた。

「隣に定食屋ありませんでしたっけ?」

なんてお話をすると

「そうそうあの店はおいしかったね^^」

と恵比寿新聞も知りえなかった当時の

お話がどんどんと出てきた。

平成18年12月に閉店したラヴァンドの隣の定食屋「サンエイ食堂」

平成18年12月に閉店したラヴァンドの隣の定食屋「サンエイ食堂」

美枝さんは30年前にこの場所で

喫茶店を始めることになった。理由は

ずっとギャラリーカフェをやりたかったから。

魚籃坂のビルの2階にひっそりと在った

アンティーク家具がたくさん並ぶ喫茶店で

マダムが一人で切り盛りする姿を見て

「私もいつかきっとカフェをやりたい」

とこの恵比寿で30年前に商売を始めた。

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ラヴァンドができる前、この場所は人気の

サンドイッチ屋さんだったそうな。

覚えている人ももう少ないねなんて

話をしながら今までのお店の流れを

コーヒーをいただきながら話を聞く。

しかもこちらのコーヒーは

オーダーが入ってからミルで弾き

一つ一つ丁寧にドリップされている。

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昔からこの辺は「こぐま会」と言って

学習塾があったから子供たちが

勉強している間にお母さんが待つ

待合室みたいだったのよ。という美枝さん。

そんな子供たちも今や子供ができて大人になって

帰ってくるのだそうな。いい話だな~。

最後の月曜日には80代の奥様達が集まり

みなここで歌声喫茶のような歌の会を開いたり

ジャズピアニストの人がここを訪れ小さな

コンサートを開いたりすることもあるそうな。

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芸術家が集まる場所

30年もお店をやっていれば色んなことがある。

ギャラリーカフェとしてOPENしたラヴァンドには

画家や写真家そのほか様々な芸術家が

この場所を個展場所として使いそのほかにも

アクセサリーアーティストや陶芸家の方々が

このお店に作品を置いていく。

まるで1900年代のパリのモンパルナスの

芸術家のたまり場のような流れ。

このラヴァンドという場所が中心となり

クリエイターや芸術家の交流も多かったそうです。

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独特の時間が流れる

店内に飾られたアートに囲まれ

時間がゆっくり流れています。

外の喧騒が嘘のよう・・・・

なかなかこの恵比寿でゆっくりできる

場所って少なくてしかも煙草も燻らせる。

「好きなだけ居てもいいんですよ」

なんて言ってくれるような美枝さんの

寛大な船にのって揺られているかのよう。

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実はおすすめがあって、

こちらでいただく「オムレット焼きそば」が

絶品なのです。キャベツと豚肉のシンプルな

焼きそばにオーダーされてからスライスする

レンコンとスナップエンドウのソテーと

丁寧に三角に焼かれたオムレツ。なんと

中にはチーズが入っており焼きそばだが

オリジナルな奥深い味わいの焼きそば。

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じっくりと物事を考えたいときや

少し頭をクールダウンさせたいとき

物思いにふけりたいとき

友達とおしゃべりしたいときなど

この場所はお金では買えないとても

価値のある贅沢な時間が流れている。

本当に貴重だな。

ずっとあり続けてほしい恵比寿の風景でした。

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Cafe Lavande(カフェ ラヴァンド)
東京都渋谷区恵比寿西1-10-12
03-3780-5225
12:00~21:30(火曜休み)

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