恵比寿新聞は東京恵比寿の粋な情報を発信するWEBマガジンです。

開いていたらラッキー!?カノムパンのオリジネーターが作り出すヴィーガンプレート

最近煙草をiQOSに変えてから

恐ろしく味覚が研ぎ澄まされて

料理がおいしく感じるようになり

どれだけ食べても楽しくて

しょうがない日々がお正月から続いて

過去最高体重になった恵比寿新聞です。

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そうなると暴飲暴食を控えるのも

仕事のうちでございまして、

食のレポートの神様でもあります

「彦摩呂」さんは20代の時は58キロ。

1年に4~5キロ太り過去最高体重は

120キロですよ・・・恐ろしい。

そんななか、現在恵比寿は健康食ブーム。

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先日取材させていただいたグルテンフリーの

お店「やまのひつじ」さんも小麦粉を

一切使わない料理として注目ですが

その他にも様々な健康に配慮した

料理店が数多く恵比寿に出店しています。

そんな矢先に

一本の情報が入ることになります。

「葉山にあったカノムパンの元女将が恵比寿でたまにヴィーガンプレート出すらしい」

という情報だった。

カノムパンとは2000年に葉山の一色に

OPENした異色のパン屋。北は北海道・南は沖縄まで

ファンは多く、現在は鎌倉に移転しましたが

そのカノムパンのオリジネーターである

Mariko Maedaさんがたまに恵比寿で

ヴィーガンプレートを出しているという。

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実は恵比寿新聞このMarikoさんとは

2013年に恵比寿にあるsouldressing

偶然知り合い親交があった。

「良いパーティーには必ずMarikoさんのケータリングが入っている」

という印象で都内の音楽パーティーを中心に

古参でもある有名な音楽関係のイベントや

音楽愛好者が集まる質の高いパーティーには

何故か彼女のケータリングが入っており

「彼女がいるパーティーは質が良い」

といっても過言ではないリトマス試験紙

的な存在でもありもちろん

その味に驚いたこと数知れず。

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現在はひっそりと恵比寿のIGAOという

オリエンタルダイニングの厨房を借りて

着の身着のまま気分が乗ったときに

動物性たんぱく質を一切使わない

「ヴィーガンプレート」をお昼限定で提供している。

実にその商売っ気のなさと自由さで

「行って開いてればラッキー」な

スタイルで運営している。

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自由すぎるからゆえの

お店の切り盛りは1人。

OPENは気が向いたときに。

宣伝は一切なし。

その代わり恐ろしく手間暇かけた

ヴィーガン料理が提供される。

実はこちらのMarikoさんは

歌手のエリカバドゥさんの

来日に際しての料理も担当。

エリカバドゥと言えば、お肉そして

なんと「塩」も摂らないことで有名な

菜食主義者。どんな料理を出したのでしょう?

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Marikoさん
カノムパンの時のお仕事で歌手のエリカバドゥのツアー中の料理をすべて作るという内容で。彼女のリクエストはもちろん肉や動物性たんぱく質を一切使用しないヴィーガン食でしかも塩を一切使わない「味の濃い」食べ物が指定されて・・・素材のおいしさを生かした料理で良いのであれば何の問題も無かったんだけれど、濃い味ということで悩んでしまってあの時は自分が知りうる調理法とか考えや食材などすべて使ったすごい経験だったよ。

恵比寿新聞
動物性のたんぱく質を使わないってことは鰹節もはちみつも一切使わないってことだけでも「うまみ」が無い分「塩」も使わないとなるとどうやって「味の濃さ」を出したんですか?

Marikoさん
いろいろ試行錯誤したよ。ナッツやレモンを使ってバリエーション出したり。玉ねぎとかもできるだけ入念に炒めて味を濃くしたりとか。でも最後のほうは「自分の味を信じて」と思って自由にやらせてもらったかな。

 

奇跡的にも当日のメニューが発見されました。

ツアー1日目
豆腐のグリルwithマンゴーサルサソース
カシューナッツソースのサラダ
ツナサラダ(not tuna)
ビーツの冷製ポタージュ
塩無しパン
ビーガンチョコマフィンwithトーフクリーム
沖縄サツマイモのグリルとデーツの盛り合わせ
フルーツ盛り合わせ

ツアー2日目
ワダ、ビーガンミートソース
沖縄サツマイモと人参、ジャガイモのポリヤル
ポロネギとマッシュルームとドライトマトのマリネ
ビーツとコーンのポタージュ
フルーツ盛り合わせ
塩無しパン2種
ビーガンブラウニー、トーフクリーム
ロウチョコレートボール

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異色の経歴

Marikoさんの経歴もかなり異色。

高校卒業後大手コンタクトレンズ社に入社した

しかし「私は一生コンタクの検査をするのか?」

と疑問を抱きその後アパレル店でマヌカンとして

働く。当時のファッション業界の

「とにかくなんでも売る」というシステムに

疑問を抱き退職。その当時下北沢にあった

「木曜館」というアンティークと喫茶が

合体したお店で働くこととなる。

そのお店はかの寺山修二さんや荒木経惟さん

がこよなく愛した名店。

Marikoさん
もうね。当時はバブル絶頂だったからアパレルも「とりあえずお客を捕まえてなんでも売れ!」っていう風潮で。アパレルなのに「エアコン売れ」とか言われたこともあって(笑)「私こんなことしたくてここで働いているわけじゃない」と思って、当時通っていた「木曜館」っていうお店でお昼になるとお爺ちゃんとお婆ちゃんが仲良くパイとコーヒーを飲んでゆっくり寛いでいるのを見て「あぁこういうのいいなぁ~」と思って喫茶部門で働かせてもらうことになって。それが初めての料理を作るきっかけになったってかんじ。

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料理の基礎を恵比寿で

その後Marikoさんは料理の道へ

進むことを決意。

当時恵比寿西の五差路にあった

イタリアンレストラン「バールポマト」

という評判の店で修行することとなる。

恐ろしい体育会系のお店に飛び込んだ。

その後恵比寿南の駒沢通り沿いにあった

「モモ」という料理店のメニュー開発を

するまでに成長。しかしオーナーとの

折り合いも合わず退職して恵比寿西にあった

インド料理レストランで勤めながら代官山で

「代官山お菓子工房」というお菓子の

プロジェクトを開始。飲食店にお菓子を

納品するというビジネスが始った時に

大事な旦那さんを病気で亡くす。

Marikoさん
その当時結婚していた旦那のチャーリーが突然亡くなって。もういろいろと自分もダメになってそのころの記憶が曖昧なぐらい。。2年後に友達にタイに連れて行ってもらって人生が変わったのかな?

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タイで知り合った地元民

Marikoさん
初めての海外旅行がタイだったのでものすごく衝撃的でその当時パンガン島という場所に行っていたんだけど宿泊していたバンガローの人たちが「タオ島」に行くんだけど一緒にいく?と言われてついていったのが人生が変わる瞬間だったのかな。

 

当時のタオ島は何もなくて

テレビも電話もなかったと語るMarikoさん

宿泊していたタオ島のバンガローの住民と

その後仲良くなりタイ料理の基礎を学ぶ。

そして帰国し時間を見つけてはまたタオ島へ

という生活が続いたそうな。

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カノムパンOPEN

2000年に葉山一色にカノムパンを開店。

天然酵母を使用したハード系のパンと

タイやインドで学んだヴィーガン料理を

提供するお店となり瞬く間に人気店に。

しかし、かなり過酷な生活だったそうです。

Marikoさん
せっかくゆっくりする為に葉山に引越ししたのにお店が忙しすぎて起きてはパンを焼きまた夕方買い出しに行っては一日中動き回ってたなぁ~。そんなハードな生活をしてたから体調を崩して1か月お休みして南インドへ行ったんだよね。

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アーユルヴェーダに出会う

ふらふらになりながら到着した南インド。

体調も絶不調の中、南インドで

アーユルヴェーダの施術を受け見事復活。

その効果に感銘を受けた。

Marikoさん
いや~もう到着するまで最悪のコンディションで。。ついてすぐにアーユルヴェーダの施術を約10日間ほど受けて。すっかり健康になって。気が付けば5キロ痩せていて(笑)それとまた南インドのミールスという定食的な料理が本当に美味しくて。かなり勉強したかな~。

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2013年カノムパン引退

様々な経験を積み葉山のカノムパンを引退。

現在は鎌倉に移転して当時のパートナーさんが

切り盛りしている。そして現在Marikoさんが

復活し着の身着のまま現在恵比寿で活動を再開。

不定期ではあるが気が向けばランチを提供。

さてどんなヴィーガンランチプレートを

提供しているのか?お話を伺った。

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Marikoさん
ヴィーガン料理って意外とシンプルに見えて結構手間がかかるんだよね。しかもヴィーガン食ってうま味が少ないってイメージが先行しているんだけど、全然そんな事なくて素材のおいしさをちゃんと引き立たせる方法さえちゃんとわかっていればものすごくおいしいんだよね。

恵比寿新聞
ちなみにMarikoさんが出すヴィーガンってタイ料理のエッセンスもあったり、インドのエッセンスが入っていたり、すごく不思議なんですけど。やっぱり旅の影響でこうなったの?

Marikoさん
もともとタイは菜食的な文化がものすごく昔から発達していて、宗教的なものもあると思うけどカノムパンをやっていたときは半年に1度はタイにある「ベジタリアンセンター」出かけて材料を調達しに行っていたかな。

恵比寿新聞
ベジタリアンセンター?

Marikoさん
そうそう。あらゆるベジタリアン用の食材が販売していて、中にはイートインもあってそこで食べるタイヴィーガンの料理は本当に驚くほど美味しくて。

※現在もベジタリアンセンターはチェンマイにあり、バンコクにはベジタリアンソサエティーという仏教徒が運営するヴェジタリアン食材販売店が存在する

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我を忘れて夢中になるごはん

恵比寿新聞
今回ランチ限定で復活した理由って何かあるんですか?

Marikoさん
人生ってさ・・・ごめんね(笑)いきなり深い話で。日常でいろいろな煩わしいことがあったり、悲しいことがあったりうまくいかないことがあってもひとくち頬張ったその瞬間は、我を忘れて夢中になるごはん。そんなごはんを作りたいと思って(^^)

恵比寿新聞
我を忘れて夢中になるごはんかぁ~。

Marikoさん
このプロジェクトは「マリデリ」というプロジェクトなんだけど、その根幹にあるテーマが「helps u lose ur mind.」。「我を忘れる」って意味が込められているんだよね。そう!すごくいい映画があって。「南極料理人」って映画見たことある?

恵比寿新聞
いや。ないですね。どんな映画?

Marikoさん
南極基地に赴任した隊員のために食事を一年に渡りつくる「にしむら」という料理人の話なんだけど。初めのころはほかの隊員に「にしむらくん、、、ごはんを食べるために南極に来てるわけじゃないんだよ。」なんて、寂しいことを言われたり。

恵比寿新聞
ほうほう。

Marikoさん
伊勢海老でエビフライがどうしても食べたい!と言われ、作ったら、やっぱり刺身だよなあ、、、と言われ、食卓が静まり返ったり。だけどねある日に、おにぎり、お味噌汁を作ったら、みんな大興奮して。夢中で、我を忘れておにぎりを頬張り、お味噌汁を啜ってるのを見て「これだ!」と思って。これがやりたいんだよね!

Marikoさんの日記から

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自分の欲の為ではなく、
だれかの日常を
ささやかながら楽しいものに出来たら、
そんなお手伝いが出来たら
と、としを重ねてますます思うようになった。
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そろそろ料理ができたようですよ。

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ヴィーガンプレート

恵比寿新聞
Marikoさん。説明をお願いします^^

Marikoさん
了解^^まずはひよこ豆と大豆ミートのトマト煮でしょ。それと新じゃがとごぼうのクルミソテー。

恵比寿新聞
あぁ~このひよこ豆と大豆ミートのトマト煮優しい味してお米に合うね~。それとこの新じゃがとごぼうのクルミソテーも香ばしくて旨い。

Marikoさん
よかったよかった^^その他にはカルダモン風味の人参ラペ。最近お気に入りの切り干し大根とオリーブオイルのサラダ。お米は雑穀米ね。

恵比寿新聞
これすべてに動物性のたんぱく質が入ってないなんて本当にびっくり。

Marikoさん
そこにスープがいつもつくんだよね。今回は「ロマネスコとレンズマメのスープ」

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恵比寿新聞
これはホッコリする味ですね~。しかもしっかりと味もついていて。

Marikoさん
その日その日の気分によっていろんな料理も出すし、ヴィーガンが中心だけどたまにはお肉も用意することもあるし、ミールスのような南インド的なプレートもあるし。

恵比寿新聞
まぁアジアをすべて網羅している感じですよね。

Marikoさん
でもね~(´・ω・`)アジアだけじゃないんだよね~。

恵比寿新聞
というと?

Marikoさん
2011年にNYに行ってたのね。その時に出会ったヴィーガンのケーキに感動して。その時に行ったお店「babycakes」のレシピを自己流にアレンジして今「ヴィーガンマフィン」作ってるんだよね。

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ニューヨークマンハッタンにある

小麦不使用・動物性たんぱく質不使用

グルテン不使用・大豆不使用・乳製品も

卵も一切使用しない驚異のケーキ屋さん

「Babycakes」

Marikoさんは2011年に訪れその美味しさに

触発され自己流でお菓子を作っています。

それがこちら。

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ヴィーガンマフィン

緑豆のあんとラム酒に漬けた

オレンジピールの入ったマフィン。

もちろんヴィーガン仕様に。

これがなんとも滑らかで本当に

バターや乳製品が入っていないの?

と驚くような食感でびっくり。

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最近は「利益・利益」の世の中で

クリエイティビティーが2の次になって

サラダ屋さんが流行ればサラダ屋さんが

たくさんコピーのようにできるような

なんだかつまらない時代に、

このような特殊な人が

恵比寿の街に戻ってきたことに

喜びを隠せません。

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「マリデリ」は平日月曜日火曜日水曜日

比較的に開いているっぽいです。

これもMarikoさんの気分次第。

でも食べた後は驚くほど体が軽い。

今を働くオフィスワーカーの聖地に

なるのではないかと。

場所は明治通り沿い

「オリエンタルダイニングigao」

たどり着いた人はぜひMarikoさんに

声をかけてみてください^^

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