恵比寿の庚申橋(こうしんばし)という橋

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長らく更新が途絶えておりましたが夏休みを頂いておりました。

10日から続く猛暑。雨が降らず皆様も大変残暑でお疲れだと思いますが

昔は雨乞いなど「神」に願うという風習がたくさんあったそうですが

恵比寿にもそんな「神」の痕跡がたくさんあります。

渋谷川を渋谷に下りますとエコー劇場さんの目の前に鎮座しますこの

「庚申橋供養碑」があります。

1799年寛政十一年に建てられましたこの庚申橋の供養塔。

皆様ご存知ないかもしれませんがその昔「庚申講」なる信仰がありまして

中国の民族宗教の「道教」の伝説に基づくいわれを信仰したもので

人間の頭と腹と足には三尸(さんし)の虫(彭侯子・彭常子・命児子)がおり

いつも悪事を監視しているという。三尸の虫は庚申の日の夜の寝ている間に天に登って

天帝(「閻魔大王」とも言う)に日頃の行いを報告し、罪状によっては寿命が縮められたり、

その人の死後に地獄・餓鬼・畜生の三悪道に堕とされると言われていたそうです。

そこで、三尸の虫が天に登れないようにするため、この夜は村中の人達が集まって神々を祀り、

その後、寝ずに酒盛りなどをして夜を明かした。これが庚申待である。

酒盛りをした!?

庚申の日とありますが一体いつが庚申の日なのでしょうか?

庚申(こうしん)とは「かのえさる」とも読み所謂干支の一つであります。

2012年の庚申日は以下でした。

初庚申 2月29日
二庚申 4月29日
三庚申 6月28日
四庚申 8月27日
五庚申 10月26日
納庚申 12月25日

結構三尺ちゃん、閻魔さまにちょいちょい報告しに行ってるんですね。。

しかもこの間過ぎてしまいましたね。。次は10月26日ですね。

さて、その体の中にいる三尺(さんし)とはいったいどういう物なのでしょうか?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


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おっと・・・失礼。。。

三尺とは上尸・中尸・下尸の三種類だそうです。上尸の虫は道士の姿、中尸の虫は獣の姿、

下尸の虫は牛の頭に人の足の姿をしているそうで大きさはどれも2寸で、

人間が生れ落ちるときから体内にいるらしいです。2寸ですので6センチぐらいだそうです。

こんなのが体の中に居たらとんでもないですよね・・・昔の人は信じたのか。

この庚申橋のほかにも恵比寿には庚申塔が残っていますので

次回の記事は恵比寿の別の庚申講の神様の紹介をしたいと思います。

前説ですがこの「庚申講」宗派によって掘られている神様が違うようで

仏教では庚申の本尊を、青面金剛および帝釈天に、

神道では猿田彦神としている場合が多いそうです。

これは庚申の「申(さる)」が猿田彦の猿と結び付けられたものと考えられているそうで

たまに庚申塔には「見ざる、言わざる、聞かざる」の三猿が彫られることもあるそうです。

ちなみにこの庚申橋供養塔に書かれている神様は「青面金剛」でして

真言は
おん・でいば・やきしゃ・ばんだ・ばんだ・かかかか・そわか

と言い意味は

おん→→→→→→ああ・
でいば→→→→→神様・
やきしゃ→→→→→→夜叉(妖精、森の鎮守様、)・
ばんたばんた→→→→→→→かき混ぜる・
かかかか→→→→→→→高笑い(喜ばす)・
そわか→→→→→→→→→成就

という意味で直訳すると

「ああ!神よ、夜叉(青面金剛)よ、共に喜んでください。

すべてがうまく行きますように」

という意味だそうです。もしこの像を見かけたらこんな話があったな~と

思い出していただければ幸いです。

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