やっぱり恵比寿のうなぎは登川だな

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昔から恵比寿に住んでいる人の中で「鰻なら恵比寿の松川・西の登川」と言われる程地元の方々に親しまれる老舗鰻専門店「うなぎ登川」さん。久しぶりに伺い登川のうなぎ「松」を頂き関東風のうなぎの素晴らしさに魅了されてきました。

登川さんとの出会いは今から8年前。恵比寿新聞立ち上げて間もないころにドジなもんで街で財布を落としまして、こんなご時世帰ってこないだろうなと思っておりましたら財布を拾ってくれた方がいるんです。その財布を拾ってくださったのが登川さんの女将さん。それ以来うなぎを食べるときは恵比寿にはうなぎ数あれど「登川」さんを使わせてもらっています。

うなぎ登川はもうすぐ創業約80年。恵比寿に移ってきて約40年。現在は2代目が引き継ぎ家族で経営されています。ここで商店街の先輩によくおごってもらったなぁ~と思い出のお店でもあります。そんな「うなぎ登川」さんの特徴はなんと言っても「関東風うなぎ」の名店であるという事。うなぎは関東と関西では焼き方も調理法も違うんです。

関東風・関西風

①開きからがまず違う

まずうなぎの開き方に違いがあります。関西は「腹開き」と言って商売人の多い「上方(かみがた)」でございますので「腹を割って話す」という事からお腹から鰻を開く一方、関東では「背開き」なのです。理由は江戸時代、腹を開くのは「切腹」を連想される事から背から開くのが関東風の特長だそうな。

②焼き方が違う

関西は鰻を開いた後にそのまま焼くのがスタイル。関東では一度素焼きにした鰻を蒸してから再びタレに漬けて焼くスタイル。諸説あるのですが関東風のうなぎの調理法は「効率を重視」したプロセスにあるそうです。あらかじめ鰻を焼いて半調理したものを注文が入ってから蒸してタレ焼きにする事で短時間で提供できるのが効率を考えた関東スタイルなのです。

その他にも関西ではうなぎ丼の事を「まむし」や「まむし丼」と呼ぶのですが鰻が蛇の「マムシ」に似ているからと思っていたのですが実はこれは調理法の省略語。関西の「まむし丼」は「鰻↓ごはん↓鰻↓ごはん」とどんぶりの中で鰻が挟まって出てくるところが多いんですがこれも調理法。「まんまむし」と呼びその言葉が「まむし」に省略されたという説があります。所謂関西では炊き立てのお米の蒸気で鰻を蒸している調理法といっても良いでしょう。

③食感が全く違う

上記の調理工程からして「蒸す鰻」と「焼く鰻」でどのような食感の違いがあるかもう想像がつくと思うのですが「表面がサクッと身はプリプリっと」が関西風の特徴。関東風は「フワフワのジュワー」が特徴なのであります。こちら登川さんはその中でも「フワフワ~ジュワ~」のレベルが素晴らしいお店なのでございます。

うなぎ登川「松」

もうね。登川さんのうなぎは口の中でとろけるんですよ。しかもお米の粒立ちが良くってうなぎの事を考えられた設計なんですよね。もちろん「肝吸い」も付いてきます。是非恵比寿西の「うなぎ登川」さんへ足を運んでみてください。娘さんも働いているよ!

うなぎ登川

住所 東京都渋谷区恵比寿西1-15-2
電話 03-3477-0223

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