【前編】都会(恵比寿)に自然を取り入れる暮らしのイノベーション(出会い編)

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※もくじ※

この記事は4月22日~5月7日に

恵比寿ガーデンプレイスにて

開催される「EBISU URBAN GARDEN FES

の「サスティナブルキャビンプロジェクト

というイベントがどのようにして出来上がるか

前編「出会い」から後編「実施」まで

ドキュメントタッチの長編で

お送りしたいと思います。

皆さんの素敵な生活のヒントになれば

これ幸いです。

 

 

どうも意識高い系の恵比寿新聞です。

モリはアタタカイ。

さて、最近は地方に移住とか

田舎活性化イノベーションとか

「まだ都会で消費してるの?」とか

言われるほどに世の中では

「地方」での活動が活況でございますが、

恵比寿を拠点に活動する

恵比寿新聞としては

逆に都会に暮らす我々で!都会の新しいイノベーションって作れないの?

と考えるようになりました。

ちょっと真面目すぎるかもだけど

楽しくそれができたら最高だなぁと。

ごく普通の疑問として

こんなに人が密集しているのに

都会をもっと暮らしやすくする

アイデアをあまり見かけない!

良い意味で都会の「負」の部分を

良いことに変える事が出来たら。

 

 

では「田舎」にあって

「都会」に無い物の代表として

「場所」と「自然」なのでは?

と思いました。

cabinn001
自然と場所がない都会

こちら恵比寿ガーデンプレイスの

38階から撮影した恵比寿の写真。

まぁ言わずして東京はレゲエの叔父さんから

言わせると「コンクリートジャングル」

なわけでして、シャワーを浴びてコロンを叩く

そんな環境でございます。

そんなシャワーを浴びてコロンを叩いてばかりの消費するコンクリートジャングルでもアイデアがあれば無駄を排出せず自然も増えて住みやすい環境も作れるのでは?!

と思っていた矢先に恵比寿ガーデンプレイスで

4月22日から5月7日の

ゴールデンウィークにガーデニングの

イベントが開催されるということで

ガーデンプレイスさんと一緒に

「都市生活に自然を取り入れる」という

コンセプトでイベントを一緒に

作ることになりました。

もうひとつ!

「ゴミの出ないイベント」

にしたいという思いがありました。

そうなるとこの件に関しての

「有識者」を探さなくては…..

cabin001有識者を探して

場所は変わりまして

こちら岐阜県中津川のとある

古民家。恵比寿新聞の少ない交友網で

この案件を相談するにはもってこいの

一人のアーティストに会ってまいりました。

cabinnn001

こちら生活芸術家の石渡のりおさん。

石渡さんはこれまでにアフリカのザンビア

で泥の家を制作されたり、ニューヨーク

エジプトなどでもアート活動を経て

現在日本に点在する古民家で生活しながら

その古民家を改築しアート活動を

続けている異色のアーティストさん。

その場にあるものを感性と即興で

アート作品にしてしまう仙人のような

方なのでございます。

cabin005生活を芸術にする

そんな石渡のりおさんが生活する

岐阜県中津川のとある集落の

古民家は未だにお風呂は薪を使用。

「お風呂入る?」と言われてなんと

お風呂が沸くのに3時間もかかる

まったくテクノロジーのない生活。

cabin002暖を取るのも囲炉裏

そんなテクノロジーのない生活の中で

アート活動を展開する石渡さんに

「都会に自然を取り入れる」

プロジェクトにアイデアを求めました。

するといろんな話が出てきました。

都会はどんどん新しくなっていくけど

廃材はどこに行くんだろう?とか

ビルがいっぱいあるのにもっと

有効活用できる方法がないかとか。

そして行き着いた先は。

恵比寿三丁目から出た家の廃材

恵比寿三丁目から出た家の廃材

廃材で小屋を建てる

都会で価値のなくなった廃材を使用して

都会でもう一度価値を創造するって

無駄を⇒価値にするとても良いこと

ではないか?アートってそういう

側面もあるよね!という考え方と

観点のもと、石渡氏には

廃材を利用して小屋をできれば

公開制作という形でいろんな人に

見てもらいノウハウを共有しながら

作成していただくことになりました。

森を歩く石渡氏。恵比寿新聞この後遭難しそうになる

森を歩く石渡氏。恵比寿新聞この後遭難しそうになる

そのほかにも森で出てくる

間伐材を使用するなど

できるだけ役目を終えた材料で

小屋を制作するというプロジェクトに。

しかも小屋を制作しイベントが終了したら

廃棄するのではなく移築して

小屋が生き続ける流れを作り、

最初から最後まで「ごみにしない」

「無価値」を⇒「価値」に変える

プロジェクトにしようということに。

(間伐材:森林の成長過程で密集化する立木を間引く間伐の過程で発生する木材)

石渡さんがイメージした小屋「サスティナブルキャビン」

石渡さんがイメージした小屋「サスティナブルキャビン」

しかも恵比寿ガーデンプレスで公開制作し

制作方法を見てもらいながら興味のある人に

教えればDIY(ドゥーイットユアセルフ)

で廃材の収集方法や自分の家に棚を作ったり、

廃材で机や椅子を作ったりなどできるし

「都市にノウハウを提供する」

こともできるのではないかと。

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連鎖する凄い出会い

石渡さんと話しているときに

都会にあるものを有効活用する

という点ですごい人がいると

聞きました。なんと・・・・

渋谷に農家がいる

という話で・・・・・

最初はびっくりしましたが

石渡さんに紹介していただくことに。

cabinnnn001

この写真をご覧ください。

合成ではありません。本物です。

お話しによると渋谷のど真ん中

円山町の「TSUTAYA O-EAST」の屋上で

なんと農業を営む方だそうで

「あんなホテル街で・・・」

とよからぬ想像を掻き立てる

不思議な農家さんだそうな。

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その名も「WEEKEND FARMERS」

という集団で相模原市藤野で

有機栽培の農家を営む油井さんと

藤野で「ビオ市」という集落マルシェ

を営む土屋さんと編集者でもある

小倉さんの3人のユニット。

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都会の屋上で農園を

その共同代表を務める小倉さんと

お会いして開口一番に言われたのが

「恵比寿で農園やりましょう!」

という話でした。最初は「そんなアホな」

と思いましたが類まれなる小倉さんの

突破力によってどんどんプロジェクトが

現実味を帯びていきます。

ガーデンプレイスで使用されている花壇

ガーデンプレイスで使用されている花壇

小倉さんの経験と構想によると

実際に恵比寿ガーデンプレイスで

使用している花壇(2m×2m)を

6つ利用して「畑」にするのが

一番効率が良いということに。

もちろん土は「有機」の土に。

そうなると4.5立米もの大量の

有機の土が必要になります。

そんな大量の良質な土を提供してくださる

WEEKEND FARMERSの本拠地

相模原市藤野

へ行こうということになりました。

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恵比寿から車で1時間。

戦時中に藤田嗣治や猪熊弦一郎ら

数多くの芸術家が疎開したことをきっかけに、

今も多くのアーティストや

クラフトマンが暮らしている

相模原市藤野。現在都会からの移住者も

多く注目されている場所なのです。

そんな藤野の藤野倶楽部という場所にて

平日の隔週の火曜日の朝に

開催されている「ビオ市」に

見学に行ってきました。

cabin006すごい人!しかも若い!

驚いたのは結構な山奥で

平日の朝9時にも関わらず

100人以上の方々が

ワイワイと盛り上がっている。

どうして!?すごい熱気!

こちらビオ市は藤野の地元農家

20軒が朝どれの新鮮な野菜を

販売している市場なのですが

それだけではなく

人と人をつなぐ機能としても

非常に役立っている

市場なのであります。

cabin008田舎の良いことを都会に

こちらを切り盛りされている

土屋さんと油井さんにお会いして

藤野の素晴らしい「土」と「考え方」を

都会の恵比寿に持っていけないか

そんな話が盛り上がりなんと

有機栽培を営む油井さんの農園から土を

「ビオ市」で活躍する農家さんの

野菜をゴールデンウィークに

販売していただけることとなった。

そして恵比寿にできる農園で

育った野菜を収穫して野菜で

アートを作ろうということに!

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ここまではまだ夢の段階。

現実にはまず「土をもらう」事と

恵比寿で「苗植えをする」事と

そして「みんなで収穫する」という

流れを現実にしていく必要があります。

野菜でアートを作るだけじゃなくて

おいしく食べたい!ということで

ハーブの第一人者Japan Herb Science

代表の石井智子さんにハーブドレッシング

を作って頂こうという手配まで完了。

ハーブの講師Japan Herb Science代表の石井智子さん

ハーブの講師Japan Herb Science代表の石井智子さん

どんどん集まる仲間

それだけではない。

恵比寿と上野原でソーセージ専門店を

営む恵比寿新聞でもおなじみの

ソーセージの貴公子 村上武士シェフも

今回の収穫祭(7日)にコラボで

ランチプレートを限定100食

出してくれるという。何故なら

村上シェフもビオ市に関わりがあり

すごい角度でつながるという・・・

人のつながりって本当にすごい・・・

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出会いは続く

ここまでで、廃材で作る「小屋」

そして藤野の英知で作る「都市型農園」

までができましたが、都市生活の中で

「自然を取り入れる」といえば、やはり、

インドアプランツ

部屋の中で一緒に草木と生活する

それこそ都会ならではの自然との

かかわり方ではないかと思いまして

これまた生活芸術家の石渡のりお氏に

相談すると「エンジョイ」しながら

「ボタニカルライフ」を「推進」している

とても面白い方がいるとのことで

紹介してもらうことに。

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草木と人間は夫婦生活そのもの

代表のビリさんは現在

豊島区東池袋の日の出ファクトリーで

エンジョイボタニカルライフ推進室

という活動を行っている。

どんな活動かというと、

草木と生活して行くには相手(植物)

のことを知り、どういった付き合いが

互いに必要なのかをレクチャーしたり

家で元気のない草花を見てどのような

付き合い方が一番良いのか、いわゆる

「草木と人のライフアドバイザー」

的な活動をされている方なのです。

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そんなビリ氏が生活芸術家

石渡のりお氏とコラボして

廃材で作る小屋にボタニカル装飾を

施しその装飾した植物を来場者に譲り

鉢の植え替えのワークショップから

植物との付き合い方まで伝授するという

講座を開催してくださることとなった。

こちらがエンジョイボタニカルライフ推進室の代表ビリ氏

こちらがエンジョイボタニカルライフ推進室の代表ビリ氏

ということで、

①廃材で作る小屋
「サスティナブルキャビン」

②藤野の英知で作る「都市型農園」
「EBISU GARDEN FARMERS」

③植物と人とのつながりを作る
「エンジョイボタニカルライフ推進室」

この3つの要素が固まりました。

後編はこの3つの要素がどのように

恵比寿ガーデンプレイスで

活用されるのか!?

後編に移動!

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