【参加者募集】ふくみみ「明るい認知症散歩」という活動を始めようとしています

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こんにちわ。恵比寿新聞です。最近は記事でお伝えというよりは様々なSNSを駆使して皆様に情報をお伝えしておりますが久しぶりに記事でお伝えいたします^^

さて、2021年の10月から住民の悩みを住民が解決できたらいいなぁ~と思い、なんでも相談所「ふくみみという活動を毎週火曜日に渋谷区新橋出張所をお借りしてやってきました。気づけば1年半細々ですが継続してやっております^^日々色んな仲間も増えて相談に来る方よりも相談に乗りたいという方がめちゃくちゃ増えるという逆に愛のある予想に反した状態になっております(笑)まぁいっか(笑)

どんな相談がくるのか

相談は多岐にわたるのですが「漢字の教室をやりたいからチラシを作ってほしい」というお爺ちゃんのお悩みや「近隣の騒音がうるさい」などは実際に騒音を出しているお店に行って交渉したり、「家が雨漏りする」などは恵比寿じもと工務店のカトウさんが出動したり、「猫が逃げた」とか「足が痛い」「腰が痛い」「彼氏ほしい」などなど。

そんな中、恵比寿にお住いの奥様が若年性アルツハイマー認知症のご夫婦が「ふくみみ」に相談に来られた。奥様は50歳で若年性アルツハイマー認知症と診断。症状が進行するなか旦那さんはお仕事を退職され現在介護にあたっている。毎日デイケアから帰った18時から欠かさずご夫婦で散歩に出かける。デイケアがない日は6時間も歩くという。なぜ散歩が必要なのか。それは散歩に行かないと奥様は夜眠れないらしく毎日3時間程散歩に出かけている。旦那さんも毎日の散歩が体力的にも大変で誰か散歩に付き合ってくれないかという相談だった。

若年性アルツハイマー認知症とは?

「若年性認知症」とは65歳未満の人に発症するアルツハイマー型認知症のこと。奥様のマサコさんが認知症を発症したのが50歳の頃。最初は物忘れが激しくなっておかしいなと思い病院で検査した時に「若年性認知症」だという事がわかったと旦那の清田さんがいう。認知症の進行が早く現在マサコさんは言葉を理解できている時もあればわからない時もあるぐらいの症状まで進行している。

とりあえず散歩ぐらいなら近所のよしみでできるから!という事で一緒にラジオをやっているリッキースティムボートこと力馬さんやふくみみメンバーと「テスト散歩」を何度か重ねることになりました。そんな中で介護する清田さんから聞く認知症家族との生活の大変さや様々な悩み。目を離したすきに居なくなって町中を探したり、最近は飲食店にはいるのが怖くなって入ってくれなかったり、そんな中で清田さんが「これだけ沢山の人と一緒に散歩しているとマサコがどこかに行かないかという心配がなくなって精神的にすごく楽」と言っていた言葉にケアするべきは認知症当事者を支えている「家族」なのかもと思いました。

清田さんの想い

そんなテスト散歩をする中で清田さんから「恵比寿新聞さん。もし叶うならば同じ認知症患者を持つ家族と当事者の人たちと一緒に散歩できないかな?」というリクエストでした。というのも不思議な事なのですが普段は全然おしゃべりしないマサコさんは同じ認知症患者の方にはとても優しくて肩を揉んだりお話しかけたりするそうで本人もなぜかなんだかその方が認知症患者だという事がわかるそうで。その他にも認知症家族同士の交流は同じ悩みを持つ方にとってとても支えになるそうです。最近は渋谷区も認知症カフェ「渋谷区オレンジカフェ」などの活動などで認知症を支える家族同士の交流ができる仕組みがあるそうです。

明るい認知症散歩ってこんなかんじ

という事で散歩ってどんな感じなのかをご紹介します^^我々はこの散歩のことを「明るい認知症散歩」と呼ぶようにしました。なぜならとても楽しいからなのです^^まずは恵比寿の新橋出張所で待ち合わせ。今回は4キロ先の港区「増上寺」を経由して恵比寿に帰ってくる8キロ3時間コースです。

認知症の方との接し方

実はマサコさんと一緒に歩くと決まってから認知症について色んな勉強をしました。認知症の人との接し方のお手本としたのがフランスではポピュラーな認知症の方とのコミュニケーション方法「ユマニチュード」というモノでした。認知症の人は相手が優しい人かどうなのか知性で判断するのが難しいとされています。しかし感情というのは認知症になっても働いています。ユマニチュードはそんな認知症患者の方とのコミュニケーション方法で「やさしさを伝える技術」と言われているそうです。ちなみに「ユマニチュード」とは「人間らしく接する」という意味だそうです。

「見る」「話す」「触れる」

ユマニチュードにおいては「見る」「話す」「触れる」という3つの行動で認知症の方とコミュニケーションを取ります。なので散歩前に参加するみんなにはこの動画を見て散歩に出かけています。本当にこの接し方するのとしないのとでは全然マサコさんの反応が違うんです^^

手をつないでみんなで散歩

おしゃべりしながら手をつないで散歩しているとあっという間に散歩が進みます。恵比寿から広尾商店街を抜けて有栖川公園を経由して麻布十番までやってきました。その間清田さんと身の上話。人それぞれで認知症の方は行動パターンが決まっているわけでもなくみな違う。ファミマは入れるけどローソンは苦手とか。マサコさんは認知症だけど体は元気なので急に徘徊してしまう事があるそうで、首から下げたGPSを頼りに探すこともある。ビルや駅などの場所などはGPS配置を知らせるけど何階にいるかわからないとか、散歩中のおトイレとかは本当に大変なんだとか。

清田さん
渋谷は比較的「誰でもトイレ」ってあるけどあれは本当に助かるんですよ。目を離せないので男性用トイレに連れて行くわけにもいかないし「誰でもトイレ」なら一緒に入れるし本当に助かってる。

と認知症を支える家族の方のリアルな苦労話や時にはこんな楽しいこともあるんだよとおしゃべりしながら散歩を続けます。

東京散歩の魅力

いつもは時間を気にして電車に乗ったり、タクシーやバスを利用したりしていましたが、実際に「東京」という街をじっくりと歩いていると本当に色んな発見がある。今回は恵比寿から麻布を超えて増上寺に来ましたが「ALWAYS三丁目の夕日」のモデルではないかと言われている麻布周辺にはまだ町工場があったり、芝公園の花々に癒されたり、そして毎日散歩に行っている清田さんがものすごく色んな事を知っていて「この辺に昔これがあった」とか「スーパーはここが生鮮品が強い」とか「散歩」って本当に面白いものなんだなと。

目的地到着!

ユマニチュードのおかげでみんな仲良し❤清田さんも「今日は本当にマサコは嬉しいみたいね^^」と。恵比寿から増上寺まで1時間半の道のり約6000歩。折り返せば12000歩!健康維持に必要な1日の歩数の目安が8000歩と言われています。近所のよしみで社会貢献しながら健康維持できるって本当に良いですよね!

認知症でも楽しく生活できる

もう散歩の中盤はいつも塞ぎがちなマサコさんもニコニコ(^^)ふくみみメンバーのみさきさんととても仲良くなっていました^^認知症になると症状の進行や支える家族の介護等で一気に社会との交流が無くなると聞きます。逆に「認知症」になる要因の一つが「社会的孤立」からとも言われており、人同士のつながりがいかに大事なのか知ることとなりました。

認知症家族を持つ当事者の方へ

今回清田さんが一番望まれているのは同じ認知症の家族を持つ方々との散歩です。是非一緒に散歩してみませんか?
以下の参加希望フォームから申し込みしてください。

地域にお住いの方へ

認知症になっても楽しく生活ができる。そんなサポートを街の地域の皆さんとできたら、このつながりはかけがえのない財産になるだろうなと。昔から近所三軒両隣「困った時はお互い様」の精神で散歩してみると仲間も増えて楽しい活動になると思います。月に1度でも・週に1度でもできるかぎりで参加は自由です^^一度体験してみたいという方もウェルカムです^^

開催日としてはマサコさんのデイケアが終わった平日の18:00~21:00の散歩とデイケアがない日のお昼12:00~15:00の散歩が多いのですが参加者が集まると色々と変化していくと思います。

一応現在は毎週火曜日のお昼12時か18時から散歩が始まっております。以下の参加希望フォームに入力していただき事務局から折返し連絡いたします。是非ご参加お待ちしています^^

明るい認知症散歩参加希望フォーム

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