「恵比寿の歴史を記憶から記録に」をコンセプトにフリーペーパー
ココカラとサッポロホールディングス株式会社の協力ではじまっています、
「恵比寿な人たち」も既に4回目となりました。早いもんですね。
第一回目は日本初の女性報道カメラマン「笹本恒子」さんに始まり、
第二回目、エビス商店街振興組合理事長の「小林虎太郎」さん
第三回目、恵比寿の街の老舗「居酒屋 久美」の「岡安松男」さん
先輩方から貴重なお話をたくさん聞き、昔の恵比寿の意外な事実が浮き彫りに
なってきております。そして今回は第四回目。そろそろ皆さん一年に一度の
「あの」祭典がやって参りますね。そう!7月25日26日は
恵比寿駅前盆踊り
そんな恵比寿駅前盆踊りに限らず恵比寿の発展に多大なる貢献をされている
我らが「Mr EBISU」と言えばこの方。松下義男氏であります。
松下義男
1934年恵比寿生まれ恵比寿育ち。若い頃から少年野球チームの監督を務め恵比寿の青少年育成の従事。恵比寿地区町会連合会会長。恵比寿新栄会会長。など恵比寿の発展に多大な貢献をする。「松栄寿司」「焼肉チャンピオン」などを展開する株式会社ピューターズの会長でもある。
そんな松下さんに恵比寿の事をたくさんお聞きしました。まずお聞きしたかった話。
「恵比寿駅前盆踊りの起源」です。現在都内最大級の盆踊りとなった「恵比寿駅前盆踊り」
来場者数約6万人という驚異的な人たちがこの恵比寿駅前盆踊りで盆DANCEする訳です。
老いも若きも皆が盆踊りを楽しみ、そして盆踊りなのに新曲がでるという!?
詳しくお話を伺ってみました。
戦後の焼け野原からの復興
松下さん
そもそも盆踊りが始まったのは戦後間もなくです。恵比寿の空襲ですべて焼野原になり何もない恵比寿に少しでも皆の心のよりどころができればという事で盆踊りが始まりました。
恵比寿新聞
実際には何年ぐらいから始まっているんですか?
松下さん
昭和25年。1950年ですね。この頃はまだ恵比寿駅前で盆踊りはやっていませんでした。
恵比寿新聞
どこでやっていたんですか?
松下さん
長谷戸小学校です。
長谷戸小学校とは?
恵比寿西に在ります今年で創立101周年の歴史長き小学校です。
詳しくは「長谷戸小学校100周年記事」をご覧ください。
現在の長谷戸小学校はこんな感じでございます。
恵比寿新聞
え!?最初は「恵比寿駅前盆踊り」じゃなかったんですね!?
松下さん
そう。最初は普通の街の「盆踊り」だったんです。その後恵比寿駅前に場所を移して盆踊りが行われるようになりました。
若い人たちも踊れる盆踊り
恵比寿新聞
いやぁ~しかし毎年恵比寿駅前盆踊りを見ていますと老いも若きも盆踊りを踊ってますよね。通常盆踊りという光景は若い方たちがあまり見受けられませんが恵比寿は何故にこんなに若い人たちが踊っているのか?詳しくお話を伺えれば。
松下さん
祭も長年やっていますと高齢化の波が押しよせてきまして。そもそも盆踊りとは先祖を敬い今年も元気でやってけている感謝を表すお祭りなんです。この火を絶やさずにやって行くには若い人たちが盆踊りを楽しんでくれることが一番だと思ったんです。
恵比寿新聞
確かに。特に都心では既に盆踊りの火が消えてしまっている所もありますし、地方にも限らず日本全国で盆踊りの火が消えていますね。。でもどんな秘策があったんですか?
※現在の恵比寿駅前盆踊りの模様
松下さん
若い人たちが踊るには…色々と頭を悩ませましたよ。まずは恵比寿独自の盆踊り曲を作ったんです。
恵比寿新聞
オリジナル盆踊りソングですか!?
松下さん
それが「恵比寿音頭」なんですね。
恵比寿新聞
あぁ~これは非常にスタンダードな盆踊りソングですね。
松下さん
すべて振り付けは西川瑞扇先生がやっています。しかしもっとリズミカルな音楽に乗せてという事でそんな頃に「マツケンサンバ」というのが出てきてね。
恵比寿新聞
マツケンサンバですか!?嫌な予感が・・・・
松下さん
そうそう。マツケンサンバというリズミカルなサンバのリズムで踊る曲があってこれなら若い人たちも踊ってくれるのかもしれない!という事で出来たのが「YES YES EBISU」という盆踊りの曲なんです。
盆サンバダンス!?
恵比寿新聞
まさにサンバ調の盆踊りというか。。凄いですね。。。
松下さん
あなたも恵比寿駅前盆踊りを見た事があると思うけどこの曲非常に盛り上がっているでしょ。
恵比寿新聞
そうですね。確かに老いも若きもというよりこの曲がかかると皆合わせたように踊り出していますね。
松下さん
新しい曲が出たもんですから他からも次の新曲は!?という声がまた出まして
恵比寿新聞
また作ったんですか?
松下さん
「HEY Mr エビス」という曲を出したんですね。
斬新すぎる(笑)
恵比寿新聞
この曲は恵比寿のレジェンド曲ですね。サビの「ミスターエビーース!!」は毎年大合唱になるパートですね。
松下さん
コンサートのような感じになりますね。そして・・・
恵比寿新聞
まだあるんですか!?
松下さん
去年発表された新曲が「恵比寿ラビアンローズ」という曲。
オーシャンゼリゼ盆踊り!!
というわけで音楽界には「ミクスチャー」という異文化の音楽が混ざり合う事がありますが
まさに「盆踊り」×「シャンソン」なんて・・・越路吹雪か恵比寿駅前盆踊りぐらいですよ!
まさにエンターテーメント盆踊りの名にふさわしい恵比寿の習わしなのであります。
※昭和29年の駅前盆踊りの写真
日本の文化を絶やさない事
今や日本国内の盆踊りは衰退の一途をたどっている。そんなご時世に東京のど真ん中
恵比寿の地で今「盆ダンス」として海外からも注目を集める恵比寿駅前盆踊り。
真髄は「若い世代が参加して楽しい祭づくり」という次世代を意識した新しい盆踊りの
あり方を具現化している非常に貴重なお祭りだと思いました。そしてこの盆踊りを
支えるのは恵比寿地区16町会と8商店街そして警察・企業・住民・実行委員会などなど
街の人たちが一丸となって支えられて出来ているお祭りなのです。
これからは若い人たちが作って行く
松下さん
私も長年恵比寿の事に一生懸命やってきましたがこれからは若い人たちが色んなアイデアを持ちより街を活気づけるよう頑張ってもらいたいですね。
恵比寿新聞
私も恵比寿の一員として今後の動きをずっとアーカイブし続けたいと思います。
松下さん
そういえばとっておきの写真を見せてあげようか?
恵比寿新聞
え!?どんな写真なんですか?
松下さん
これは小林防火服の小林くん(小林虎太郎)と私の若い頃の写真ですよ。
恵比寿新聞
これは・・・氷川神社例大祭の時のお写真ですね。
松下さん
彼(虎太郎さん)とはずいぶん長くてね。一緒にやってきた同志みたいなものです。
恵比寿新聞
恵比寿って本当に祭の街なんですね。
松下さん
祭はとても重要です。みんながつながるツガイのような役目。
恵比寿新聞
今回は貴重なお話ありがとうございました。
ということで!!!
2014年の恵比寿駅前盆踊りは7月25日26日でございますよ!!!!
当日は各町会・商店街さんの出店など恵比寿駅前がとんでもないことになる2日間!!
みんなで盆踊り盛り上がりましょう!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!