自分らしさってなんだ?
どうも恵比寿新聞です。
いきなりのっけからディープなテーマ。
「自分らしさってなんだ?」
一体自分は何をするためにこの地球に
生まれてきたのか。たぶんきっと
意味があるはずなんです。
今日はそんな「自分探し」の途中なんだけど
とっても自分らしい姿で日々色んな方を
幸せにしているカレー屋さんのお話し。
そんなカレー屋さんがあるのは
恵比寿駅から徒歩53秒の場所に
あります雑居ビルの1階の一番奥。
夜は「sync」というBARなのですが
お昼限定でOPENしているカレー店
その名も「あしたの箱」
雑居ビルの1階から既にスパイスの香りが
プゥ~ンと漂っていましてその香りに
誘われて入ったのが最初のファースト
インプレッション。食べてびっくり。
あの恵比寿で伝説の「まはから」なきあと。
「やっと恵比寿にも美味しいカレーが」
と心躍らせ取材依頼したところ快くOK!
今回取材させていただくことになりました。
こちらを切り盛りする松平映子さんに
お話を伺うことに。
飛び込んで入ったカレーの世界
恵比寿新聞
映子さん。この取材の日を楽しみにしておりましたよー。
映子さん
綺麗に撮ってくださいね。めっちゃチェックしますから^^
恵比寿新聞
了解!では!いきなりですがそもそもこのカレーを作り出したのっていつから?
映子さん
えー。そんなところから話しすんの!?んー。私地元が大阪なんですけど学生時代に関西大学の前にあった「タンダーパニー」っていうお店に「働かせてください!」って飛び込みで行ったんですよ。
恵比寿新聞
おぉ。のっけからなんか面白そうな話!
映子さん
したらお店のマスターに「カレーすき?」って言われて即答で「好きです」って答えたら「よっしゃ!採用!」ってそこからタンダーパニーで7年働くことになったんですね。
恵比寿新聞
ながっw7年間?学生時代も終わるじゃないですか?(笑)
映子さん
もうめっちゃ働いて遊んでってその頃はみんな就職してるんやけど私だけ「就職なんかしててもええんやろか?」って就職しなかったんですよ。
それは教えられへんの一言
恵比寿新聞
いやぁ~7年って長いですよね。その後どうなったんですか?
映子さん
もうここのカレーがめちゃくちゃ美味しいんですよ。その頃から「カレー屋さんやりたい」ってなってて、だいぶ働いたころマスターに「マスター。カレーのレシピ教えて」っていったら「映子ちゃん。ごめん。それは教えられへん」ってゆわれたんです。「自分だけのカレーを自分で探してみたら?」って。
恵比寿新聞
めちゃくちゃいい話じゃないですか。マスターやるなぁ~。そこから自分らしいカレー探しの旅に出るわけですね。
映子さん
そうですね。7年働いて印刷会社でパソコンでデザインする仕事を経て結婚して旦那の都合で10年前にこっちに出てきたんです。
恵比寿新聞
じゃあその頃はカレーの世界からも遠ざかっていたということ?
映子さん
実は全然夢はあきらめてなくて結構コツコツ「自分が思い描くカレー」を作っては「あれ?あかんわ・・・」ってやってたー。。
恵比寿新聞
続けていたんですね。
映子さん
目標は「タンダーパニー」のカレーに近づくこと。でも何回やってもあの「味」が出せなくて・・・途中であきらめそうになったりして。
10年かけて見つけた自分
恵比寿新聞
東京に来てからは?
映子さん
ちょこちょこ自分の自宅でカレーパーティーとかちょっとした出し物や世田谷公園のプレパークでカレーを出したりしてたんです。満月の日には「満月カレー」ってパーティーをやってたり。
恵比寿新聞
満月カレーですか?すごい名前ですね(笑)カレー作りは続けていたと。
映子さん
はい。何をやっても「あの味」に近づけなかったんですけど、やっているうちに「自分の好きな味」という骨格がわかってきて。そうしたら偶然なんやけどやっと自分が納得いく「これや!」という味にたどり着いたんですよ。
恵比寿新聞
すごい!まさに「自分みつけた!」って瞬間ですね!
映子さん
そうしたらビックリなんやけど、このお店のつながりのある方から「昼間限定でお店やってみない?」って話が舞い込んできて!
恵比寿新聞
まじで?タイミング的になんかすごい!
偶然はつづく
映子さん
そうこうしているうちにお店をOPENすることになって。お手伝いで隣にいる正美さんと一緒にやろうということになって。
正美さん
いやぁ~。めっちゃはずかしいわー。世田谷公園のプレパークでナンパされたんですぅ。
映子さん
そうそう(笑)
恵比寿新聞
え!?正美さんも映子さんも超関西弁だからてっきり一緒に上京してきたのかと。。こっちで知り合ったんですね。
映子さん
そうなんですよ。しかも大阪で全然面識なかったんやけど、話してみたら偶然、行ってる店も好きな店も住んでるところもめっちゃかぶってて(笑)
恵比寿新聞
うぁ。もう必然じゃないですか?
映子さん
その頃、面識もない私らが通っていた心斎橋のめっちゃおいしいチャイ屋さんがあって。そのチャイ屋の入ってたビルの名前が「あしたの箱」ってビル名前やからお店の屋号も「あしたの箱」にしようって。
偶然はまだまだつづく
恵比寿新聞
へぇー。屋号の由来は「ビルの名前」だったんだねー。
正美さん
したら。あの話したら!映子ちゃん!
映子さん
あー。実は最近その大阪にあるビルの元持ち主の人が偶然店にいらっしゃったんですよ。もうめっちゃびっくりした(笑)
正美さん
「あしたの箱って名前つけてあなたたち何者?」みたいな(笑)偶然にもほどがありますよ(笑)
恵比寿新聞
もう気持ち悪いくらいつながりますよねwこわいわw
映子さん
ということでお店の名前も「あしたの箱」としてOPENしたんですよ^^
全く人が来なかった
恵比寿新聞
で。OPENしたわけですね。どうでした?
映子さん
それが全然、お客さんこんくて(笑)だってわたしも正美ちゃんも飲食店なんかやったことなかったから。どうしたらええんやろうって泣きながらチラシをお店の前で撒いてました(笑)
恵比寿新聞
それが今では13時ぐらいには完売するような人気で。
映子さん
でも最初はほんまに大変やったから。今もイッパイイッパイやわぁ(笑)
正美さん
映子ちゃんこんな性格やからお客さんに「もっと作る量を増やしたら?」って言われても「いやや。もう材料いっぱい持てへんもん」って。
映子さん
ここの厨房が小さいから限界があるんですよ。最大で30食ぐらいが限界やから。。
恵比寿新聞
そんな話をしてたら食べたくなってきました。
映子さん
ほんまや~。食べていって~^^
タンダーパニーへの敬意
恵比寿新聞
うぁ~。うまそー。
映子さん
恵比寿新聞さん。ごはん丸いでしょ?
恵比寿新聞
まるいですね。あっ。もしかして。。
映子さん
さっきゆうてた「満月カレー」の満月なんよー^^
恵比寿新聞
ぉおー!!しかも「あしたの箱」はチキンカレーオンリーなんですね。これはタンダーパニーの影響?
映子さん
そう。タンダーパニーもチキンカレーオンリーやったからうちもチキンカレーオンリーなんですよ。もう一つ敬意の思いを込めてやってることがあって。
恵比寿新聞
なんでしょうか?
映子さん
タンダーパニーはカレーにスライスオニオンを乗っけて食べるのがスタイルなんです。うちも淡路島で採れた玉ねぎのスライスと酢漬けにしたスライスを乗っけて食べてもらってるんです。
恵比寿新聞
そうだったんですね!このスタイルは「タンダーパニー」流だったんですね。やっているスタイルは一緒でもカレーは「自分らしいカレー」の味なんですね。
映子さん
マスターの背中を追いかけてやっと見つけた味やから^^最初お店始めたときは「やる気ない」とか「段取りわるい」とかSNSで書かれたけどやっと慣れてきたし。頑張ってやってます。
恵比寿新聞
師匠への愛を感じるなー。やっと自分の味を見つけてやっとお店もOPENできて諦めずに「続けて」いてよかったですよね。
映子さん
せっかくやから温かいうちに食べてね^^
スライスオニオンをどっさり乗せて
頂きました。もう素晴らしすぎるんですよ。
表現するなら「気づいたら無くなっていた」
って感じのコク・うま味・香りが多角的に
楽しめて、しかもこのゴロっと入った
柔らかく煮込んでスプーンでほぐれる
骨付きのチキン。これが震えるうまさ。
すでに「あしたの箱中毒」になられている
方も続出しているようで1日30食限定。
いや。これは本当に癖になる味なんですよ。
オープン11:30から早い時で12:45には
売り切れてしまう代物なのであります。
カレーのメニューは「チキンカレー」オンリー。
大きさは選べてスライスオニオンは無制限。
食後の「チャイ」がこれまた絶品。
カルダモンやシナモンやジンジャーの
味が絶妙で全く重くないけどとても
コクのあるチャイでございます。
書いている今もまた飲みたいほど!
今回の取材で感動したことは
「諦めずに続けていたら」おのずと
予想していなかった結果が生まれる
ということなのだな~と思いました。
理想を追い求めているうちに「自分」
が見つかるって本当に継続は力なんですね。
こうやって書いている本日がなんと
満月!
偶然にもほどがあります・・・・
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あしたの箱
東京都渋谷区恵比寿1-8-7 三恵エイトビル 1F
火曜日~金曜日 11:30~14:30
売り切れ次第終了。
状況などは「あしたの箱」facebookページにて