2011年3月11日に起こった東北沖地震。
被災地域の現状は未だ復興が難しい地域もたくさんあるそうです。
地震当初は非常に活発だった「支援活動」もネットの情報やテレビの情報では
ほとんど取り上げられることなく日々普段の日常に戻りつつあります。
支援や寄付なども色々と問題があったり、難しい話題でもあります。
しかし、何か自分たちにできる事はないのか?といつも自分に問いかけては
いるのだけれども「何もできない自分」がここにいます。
恵比寿新聞自身もこの東北沖地震で実際に被災者の方たちに何ができるのか
お金だけの寄付がはたして良いのか、寄付をしたとしても実際に自分たちが寄付したお金が
どのように使われ、そしてどのような貢献をしているのか、手に取るように
わかる事って意外と少ないのが現状で支援団体を信じてないわけじゃないけど
何か「不透明でスッキリしない感覚」が正直有りながらも寄付をしていたところがありました。
自分たちの寄付が目に見える形で被災者の方に貢献できるチャリティーという物がないのか。
すみません。本当にたくさんの活動をされている方がいるのにぶっちゃけてお話してしまいました。
実は恵比寿の建築家、菅原大輔氏と原田勝之氏が「陸前高田」にある仮設住宅の建築デザインを
手がけることからこの話は始まります。
陸前高田の被害は死者数:1555 行方不明者数:223
住宅、建物被害(全壊数+半壊数):3341と大変大きな被害に合いました。
このプロジェクトは【地場産業×建築家】による新しい災害支援のあり方で
仮設住宅のある陸前高田から少し離れた住田町の地場産業であるの杉と大工技術を活用して
住田町と住田住宅産業が開発した木造仮設ユニットが今回の仮設住宅建設の主な柱となった
支援事業。地域の方の協力で元々あったキャンプ場を仮設住宅の敷地に利用。
2011年7月に完成しました。この仮設住宅は住居間のプライバシーや交流庭を作り
完成した町は、新築で有るのに、昔からそこにあるような「集落」の佇まいを持たせるように
工夫したそうです。 被災地をはじめとして、その地域の資源を再評価、再配置していくような、
繋ぐデザインが今、復興に求められるというコンセプトの元、菅原氏・原田氏の監修の元
地場産業の再活性化と被災者支援が折り重なったプロジェクトだそうです。
菅原さん
実はこのプロジェクトに携わった後、クリエイターのGwaGwaのお二人と
お話する機会があり、この陸前高田仮設住宅のプロジェクトのお話をさせて
いただいたんですよ。
GwaGwa(アートユニット)
GwaGwaとは笑顔を創るクリエイティビティをコンセプトに制作を続ける島田正道と島田コズエのアートユニット。最近ではミッドタウンで開催された「いつつのゆびわ」の制作を担当。
菅原さん
実際に今の仮設住宅の現状などのお話をさせていただいたんですよね。
たとえば「建物が建ったけど夜は街頭がないから暗い」とか。
そんなお話をさせていただきその日はさよならしたんですよ。
菅原さん
すると数日後、GwaGwaのお二人から連絡があり1枚の写真が
送れられてきたんですよ。
島田正道さん
こんな大変な事にあって住み慣れた地域から離れて仮設住宅で生活する
ってとても気持ち的につらいと思ったんですよ。そして夜になると暗い。
どうにかしてこの仮設住宅を明るくそして心も明るくできるような
プロジェクトが出来ないかな?という漠然的なイメージを作って
みたんですよね。
菅原さん
でも、問題があって。
「何処から電気を持ってくるのか?」や「予算はどうするの?」など。
その他様々な問題があったのですがそういった問題をクリアして
仮設地域に打診をしたところ「是非やってほしい」というオファーを
頂きやる事になったんですよ。
島田正道さん
仮設住宅団地内で重要な生活導線になっている
のに真っ暗になってしまう中央階段に色とりどりの照明を設置して住民の方々が安心して通れる
“光の道”を作るというプロジェクトの元、光の美しさだけではなく防犯面、安全面での機能性も
備えた物を考えたんですよ。
島田正道さん
照明のベースには”LEDソーラーガーデンライト”を使用します。
ソーラーガーデンライトの胴体と光源に色をつけ、お花をモチーフにし、一本ずつ植木鉢に刺した
「光のお花植木」にしたんですよ。太陽光で夜は光り続けます。
恵比寿新聞
電力の事は問題クリアになりましたが予算面は
どうしようという事になったんですか?
島田正道さん
やはり支援者を募り「募金」をしようという事になったんですが
それでは従来の募金と同じ形になってしまうので支援者の方には
1鉢2,000円で光の植木鉢を買って頂き、買って頂いた鉢植えを
仮設住宅に設置するというプロジェクトにしようという事に
なったんですよ。
島田正道さん
2,000円で買って頂いた鉢植えには支援者の名前を書いてもらって
よく小学校の時あったじゃないですか?自分の育てるチューリップに
横に名前を書いて張っていたシール。そこに皆さん支援者の方の
お名前を書かせていただくという形にしようと思いました。
恵比寿新聞
しかし結構長い階段のように思えるのですが
実際にどのくらいの植木鉢が必要なんですか?
島田正道さん
この階段は108つの段があり合計で必要な光の花は
266本なんですよ。
恵比寿新聞
結構な量ですね。しかもクリスマスまでに送るわけですよね。
島田正道さん
はい。毎日ぼく光の花作ってますよ(笑)
恵比寿新聞
え!?これ一人で作っているんですか?
島田正道さん
いえ、、島田コズエと菅原さんと原田さんと一緒にコツコツ作っています。
島田コズエさん
私は今日葉っぱの制作担当です(笑)
原田さん
僕は明日の葉っぱ係です(笑)
恵比寿新聞
菅原さんは?
菅原さん
私は明後日の葉っぱ担当です(笑)
恵比寿新聞
皆さんで協力してコツコツ制作してるんですね(笑)
そうしてできたのが
陸前高田燈すプロジェクト
恵比寿新聞
実際に現時点で購入者はどのくらいいらっしゃるんですか?
島田正道さん
クリスマスまでに¥450,000必要なんですが
現状20%が集まっているという流れです。
クリスマス直前は間に合わないんで12月10日までに
集めないと。。
わかった!すぐ集めます!
島田正道さん
これが計画図なんですね。今回は第一回目のプロジェクトで
一番交通量が多い「階段」を第一回目に選んだんですが
この後、第2弾3弾と続くんですよ。
恵比寿新聞
肝心の「どうやって購入すればよいの?」という所は?
島田正道さん
WEBサイトを作ったんですがそこからオンラインでも
購入できますし、銀行振り込みもできるようにしました。
その他はイベントなどの会場に赴きプロジェクトの説明を
行い支援を募っている状態です。
現在陸前高田仮設住宅「モリビア」で生活する方は長屋60世帯、戸建て108世帯あり
360人以上の方が生活されているそうです。子供たちもたくさんいるだろうな。
きっとこのプロジェクトが達成すればみんな喜ぶだろうな~。
恵比寿という陸前高田には全く縁もゆかりもない土地からこうした
実用的な支援を行うのは冒頭にも書かせていただいた
自分の支援が目に見える活動
であり是非皆さんもこの活動に賛同していただければ
下記のサイトから何卒支援よろしくお願いします。
しかし発起人の皆さん、忙しいのに偉いなーと正直思いました。
地域の為に被災された方たちの為に頑張ってる人は
恵比寿新聞、絶対に応援したいです!頑張ってください!