お寺を身近に感じるためのイベント空間「寺子屋ブッダLAB」

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どうも。女子部ライターの坂口です。

最近不思議なスポット潜入担当になりつつあるわたくしですが、なにやら

恵比寿に「寺子屋ブッダLAB」という怪しげな施設ができたということで、

さっそく潜入してまいりました。

 

果たしてその内部ではなにが行われているのでしょうか?

「LAB」つまり実験室というだけあって、手塚治虫作品「ブッダ」のごとく、

修行を始めたばかりのシッダールダのように、悟りを得るためにさまざまな

実験的な修行や研究が行われている場所なのか・・・。

はたまた、寺子屋というだけあって、ブッダの教えを老若男女、貧富の差なく

教えてくれる学びの場となっているのか・・・。

とにもかくにも、行って確かめてみることに!!

 

LABの場所は恵比寿駅東口から徒歩5分ほどの、スタジオ・エコー付近。

とりあえずあれでしょ。お寺探せばいいんでしょ。と歩いていると、

お、あったあった!

寺子屋ブッダ!

 

って、ん?普通のビルの一室!?

寺子屋だからお寺だと思ってたんだけど・・・おかしいなぁ。

というわけで、代表の松村和順さんにお話を伺ってみました。

 

坂口
「寺子屋ブッダラボ」っていうからてっきりお寺でやってるもんだと思ってきたんですけど…。

松村さん
ああ!そうですよね(笑)実は「寺子屋ブッダ」というのは、全国のお寺で様々なイベントを企画・開催して、お寺をもっと地域に広く開いていこう!身近にしていこう!というプロジェクトのことなんです。そうした企画の実験的な場がこのラボなんですよ。
なのでここは普通のビルの一室になってますけど、それ以外の「寺子屋ブッダ」企画はお寺でやってます。

坂口
なるほど!そういうことだったんですね!具体的にはここではなにをやっているんですか?

松村さん
毎週2〜3回のペースで、19時頃から様々なイベントを開催しています。
たとえば、様々な宗派のお坊さんをお呼びして、そのお坊さん本人が大切だと感じている仏教の教えを語ってもらう『本日のお坊さん』、今日これからやる『お坊さんのHAPPINESSトレーニング』は、Googleやインテル、マッキンゼーなどの大企業や野球選手のイチローなども注目する、「マインドフルネス」という心の定め方について仏教的な視点から解説していきます。
その他にも、写経会や、テーマを決めてお坊さんと話すことのできるワークショップ、仏教を学ぶ講座などさまざまなイベントを定期的に開催しています。

坂口
へええ。ところで松村さんたちは何者なんですか?どこかの宗派の回し者ですか?

松村さん
僕ら本当は、株式会社百人組という映像とWebの制作会社なんですよ。
そっちのほうの仕事のお客さんにお寺関係の方がいらっしゃって、話を聞いているうちに、お寺や仏教っておもしろいなあと思うのと同時に、その良さをもっとたくさんの人に知って欲しいなと思うようになって。そこで様々な分野のクリエーターと、宗派を超えたお坊さんと一緒に立ち上げたのが「寺子屋ブッダ」という、社内プロジェクトチームなんです。
ちみにラボの入り口に書いてある「まちのお寺の学校」というのは、寺子屋ブッダの中のプロジェクトのひとつで、お寺を使ったイベント企画の製作や発信をすることで、みなさんのご近所にあるお寺を現代人の“学び”や“集い”の場にしていこうという活動をしています。

松村さん
そういった背景であることもあって、「寺子屋ブッダ」では仏教をリラックスして楽しく学んでもらうことがテーマになっています。なのでいきなりどこかの宗派に入ることを勧めたりはしないので安心してください(笑)

坂口
なるほど。安心しました。

 

 

このあと、毎月開催されている『お坊さんのHAPPINESSトレーニング』の授業

があるということで、どんなものかさっそく受けさせてもらうことに。

なんとこの授業の講師の井上広法さんは、最近巷でひそかに話題となっている、

テレビ朝日のお坊さんバラエティ「ぶっちゃけ寺」にも出演する有名人。

いったいどんな講義をしてくれるのでしょうか。

開催10分前になると、ぞくぞくと参加者が集まってきました。

会場に並べられた17席の椅子が埋まると、女性ばかりかと思いきや

若い男性の姿もちらほら・・・。話しを聞いてみると、お仕事でお寺関係の

イベントを開催していたり、ヒーリングをやっていたりと、「勉強のために」

来ているとのことでした。松村さん曰く、「基本的には女性が多いですが、この

授業は男性にも人気」とのこと。男性のみなさんも安心して参加できそうです。

 

 

 

時間になり、講義がスタート!

まずは井上広法さんの自己紹介から始まり、場の空気が和むと、

次第に「幸せとはなにか」「幸せと感じる要因は一体なんなのか」を、

科学分析を用いながら説明していきます。

 

スライドを使いながら進んでいくこの説明、いわゆるお経や説法とは

比べものにならないほど聞いていて眠くならない!!!!(笑)

たとえばこんな感じで進んでいきます↓

 

広法さん
ここにひとりの少年がいます。そうですね、彼をヒロシとしましょう。
小学生のヒロシが宿題を放り投げて遊びに行こうとしている。これを見たヒロシの母はなんと言うでしょうか?「行ってらっしゃい」それとも「宿題やったの?」。おそらく後者ですよね。それはきっと、勉強を積み重ねると学力があがっていい大学に入れると思うからだと思うんです。

勉強を頑張ったヒロシは一流大学に入学し、大学生活をエンジョイします。母はそんなヒロシを見て言います「就活ちゃんとやるのよ」。ヒロシがいい会社に入るため、アドバイスしたんですね。
母のアドバイスのかいもあって、有名企業に就職したヒロシは言います「仕事順調だよ」。そうして母は言うのです「そろそろ結婚しなさい」と。

つまり、母はヒロシの幸せの水先案内人なわけですね。では本当にヒロシは幸せなんでしょうか?

デデン!

広法さん
実は最近の研究では、環境が幸せに影響する率はたったの10%という結果が出ています。つまり、ヒロシが大企業に入っていい奥さんを見つけても、すなわち幸せとは限らないのです。

 

わ、わかりやすい・・しかも面白い・・・

 

その他に幸福感に影響を及ぼす要因は、「遺伝的要因」が50%、

「本人の意図的行動」が40%だそうなのですが、この「遺伝的要因」は変えられない部分で

あるため、本人の行動をどう変えていったら良いかという論がここから展開していきます。

しかも、ポジティブ心理学の生みの親・セリグマン博士の研究や、メタ分析という非常に

精度の高い方法で出された、「幸せ」についての研究結果を用いて説明するんですね。

 

一体どうしてお坊さんが西洋の研究について語るのか?

というと、実はこのあと明かされる、心を「持続的な幸せ」の

状態にもっていくための「マインドフルネス」という方法が、

仏教で2500年以上前から続く教えと共通しているからなんです。

 

しかもこの広法さん、話が上手すぎて途中から別の人物に見えてくる。

広法さん
はい、いいですかァ〜。え「心」という字は〜、ころころと移りやすいから「こころ」という字にぃ〜なったという説があるんですねぇ〜。え、「念」という字はぁ〜、「今」の「心」と書くんですねぇ〜。
BGM 〜贈る言葉〜

 

広法さん
ちょっとそこのお嬢さん、実はこれを8週間続けると!パニック発作の防止、前頭葉の活性化だけじゃなく、免疫力の強化もできちゃうんです!

 

いやぁ〜、画像編集技術のない私でも髪型の合成がしやすい頭の形で助かります!笑

 

というわけで、どうしたらそんな美味しい効果が得られるのか、

その真相は是非みなさんも授業を受けて学んでみてください◎

 

 

 

120分の授業はあっという間に終了。一回も眠くならなかったのがすごい。

講義終了後、広法さんに「いやぁ〜!TEDx見てるみたいでしたよ!」と

話しかけると、「実は自分、TEDに出るのが夢なんですよ!最高の褒め言葉です」

という答えが返ってきたのが印象的でした。

そんな広法さんの講義は毎月「寺子屋ブッダLAB」で開講中!
「マインドフルネスで「幸せスキル」UP!〜お坊さんのHAPPINESSトレーニング〜」

 

その他にも、恋愛をテーマに尼僧さんとお茶をしながら語り合える、
「尼僧 友絢さんとお茶を飲む日(女性限定)」
日時:3月4日(水)19:30〜21:00
場所:東京都渋谷区 寺子屋ブッダLAB

や、場所は豊島区ですが、精進料理をお寺で味わうことのできる
「精進旬膳【SHOJIN SYUN ZEN】」
日時:2月26日(木)19:00〜21:00
場所:東京都豊島区 金剛院

自分が病にかかり、やがていのちを終えていく物語を追体験する
「死の体験旅行」
日時:2月23日(月)19:00〜21:00
場所:東京都豊島区 金剛院

など、体験してみたいプログラムがたくさん!

 

是非「寺子屋ブッダ」ホームページや、「まちのお寺の学校ナビ」で興味のあるイベントをチェックしてみてくださいね〜


(左から)代表の松村さん、井上広法さん、プロデューサーの堀内さん

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寺子屋ブッダLAB
住所 東京都渋谷区東3-23-3 猪瀬ビル1F
電話 03-6433-5411
ホームページ http://www.tera-buddha.net/
フェイスブック https://www.facebook.com/TerakoyaBuddha

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