みんなが利用するこちら恵比寿駅。
1日約130,000人の方が乗り降りする
大きな駅としても有名ですが
実はここ最近毎日欠かさず朝になると
この近隣をなんと「裸足」で掃除している人が
いるという情報をキャッチした。
そして本人とコンタクトを取る事にも
成功したので朝8時の恵比寿駅で待ち合わせ。
朝8:00
いや~今日も元気だタバコがうまい。
お仕事に向かわれる前に煙草を一服。
こちらは恵比寿西口のスモーキングエリア。
するとどこからともなく現れたのは・・
裸足!!
しかもなんか派手!
「おはようごうざいます^^」
「いってらっしゃい!」
とゴミを拾いながら声をかけている。
この人こそ・・・・
裸足のteddy
実は夏前から恵比寿新聞には
色んなお便りが来ていました。
「裸足で掃除する人を見た」
「とっても派手な人が掃除してる」
「メガネと裸足の掃除王子が」
などの声も。その他にも
「実は知り合って是非取材してあげて!」
「teddyっていう最高に面白い人がいる」
などの声も多く恵比寿新聞もいつか
取材させてもらおうと今日になったのだ。
という事で謎の裸足のteddyにお話を
伺う事になった。
きっかけはふとした感情
裸足のteddy
実は代官山に住んでいて久々に早朝に恵比寿に来てみたらまぁビックリ!タバコの残骸・ゴミの山!知らない間になぜこんな汚い町になってしまったのぉ~と思って、私の大好きな町だから毎朝朝顔を洗うようにこの恵比寿に来た人に毎日清々しい気持ちになってもらいたいと思って今年の7月19日に掃除を開始して気づけば今日で121日間連続で掃除しちゃてるって感じです^^
恵比寿新聞
えー!?なにそのピュアさ100%って感じの(笑)まじで?そんな良い人逆に怖い(笑)
裸足のteddy
でもただ続けていたわけではなくて、とても「学んだり」「出会ったり」「考えたり」できたから続けて来れたって感じです。そしてなにより楽しい!何故ならこの辺は私だけじゃなくて色んな人が清掃をしているんです。
恵比寿新聞
あっ。実は恵比寿新聞そこが不勉強で。どんなかんじなんですか?
街の人達が綺麗にしている
裸足のteddy
実は今立っているこの場所。西口のスモーキングエリアって渋谷区とJTさんの共同の場所で.JTの委託業者の方がこの辺を清掃したり、西口駅の周りにはこの辺の10町会の人が交代で清掃しているんです。
恵比寿新聞
あぁ。ここってJT(日本たばこ産業株式会社)さんと渋谷区の共同ですね。で。その他の周りは町会の先輩方が清掃してるって事ですね。
裸足のteddy
最初は町会の人にも「だれだ?あの裸足で勝手に清掃しているやつは?」みたいな見られ方だったんですが(笑)清掃を毎日していくうちに町会の方たちともつながりが出来て、JTの委託会社の方ともつながりが出来て、今まで拾ったゴミを自宅で分別していた私も含め町会の人もそうしていたんですが、JTの委託会社の方が好意で私たちの集めたゴミを持って帰ってくださるというシステムが出来たんです。
恵比寿新聞
それすごいじゃないですか!!!!!元々なかったシステムがteddyさんの動きで新しくできたって事ね。
裸足のteddy
恵比寿新聞さん!それだけではないんですぅ~!!!!(興奮)
恵比寿新聞
それだけではない!?というと!?
裸足のteddy
町会の皆さんが私の清掃に町会の用具を使っていいよ!と応援もしてくださって。本当に嬉しかったんです!
恵比寿新聞
すごい!たった一人で!で。いきなり話は変わりますがなぜ裸足で!?
裸足のteddy
私が裸足で清掃しているのは「自分が裸足で歩いても良いくらいの綺麗な町へ」の意思のあらわれなんです。
世界中のスモーカーの聖地に
裸足のteddy
別にタバコを吸っていることに反対しているわけじゃないんです。むしろ「綺麗に吸おうよ。みんなのパブリックな場所なんだから」と。ちょっとした気遣いや想いやりできっと綺麗になると思うんです。
恵比寿新聞
実は私も喫煙者で。やっぱどこかまわず吸いたくなっちゃうんですよね。
裸足のteddy
そのモデルとして恵比寿が世界中のスモーカーが憧れる聖地に!という思いでやっているんです。一日一人でも気づきがあればいい。その一人一人がmovement 波に変わる時を共に感じていてくれたらそれでいいと思ってるんです。
恵比寿新聞
いや。本当に頭が上がらないですよ。自分の事のように感じます。もしかしてあの時タバコのゴミを。。。と。
スモーキングエリアのデザイン
裸足のteddy
でも吸う人たちがすべて悪いわけではなくて「たばこを吸う環境(デザイン)」でこのゴミの多さが変わると思うようになりました。
恵比寿新聞
というと?
裸足のteddy
例えば所定の位置で吸う人は目の前のタバコの灰皿に灰を入れて吸えばいいけど、そこから離れたところに、もし椅子の様な座りやすいパイプがあればそこで座って吸っちゃいませんか?
恵比寿新聞
あぁ~。鉄パイプに座って吸いますね。目の前にはもちろん灰皿が無いのでそのまま捨てちゃってる可能性があるな・・・・
裸足のteddy
私が思うに「捨てられづらい喫煙スペースのデザイン」ってあると思うんです。では東口に移動しましょうか?
恵比寿新聞
了解
朝の恵比寿駅は意外と汚い
恵比寿新聞
あら~。朝の恵比寿ってこんなに汚いんですかね。。駅のすぐそばですよ・・・
裸足のteddy
いやいや。こんなものじゃないですよ。あとこの辺はJRの管轄と渋谷区の公園の管轄とで分離していて少々難しいんですよ。
恵比寿新聞
いや。自分たちの街だし管轄とか関係なく全部掃除するんじゃないの?やってない自分を差し置いてこんなこと言うのは恥ずかしですが。。。
裸足のteddy
いえ。意外と管轄という感覚があるんですね。「teddyここは○○の管轄だからお前は掃除しなくてよい!」なんて言われた事もあるけど、私も同意見で「町全体が綺麗になれば」と思って気が付くところは掃除しています。でも管轄を知っているのと知っていないのとではとても違うんです。
恵比寿新聞
ん!?益々気になる。。。
管轄の問題
裸足のteddy
お店の名前はあえて言いませんが以前、とあるお店の前を見たらゴミだらけで。そのお店はテラスもあるお店で、お客さんの事を思えば来ていただく方に気持ちいい思いをしてもらいたいからお店の前は掃除するのがサービスとして当たり前だと思っていたんだけど。
恵比寿新聞
まぁ路面店のお店なら結構自分のお店の前は掃除しますね。
裸足のteddy
あまりにもそこはやらないので、思い切ってそのお店の前のゴミを集めて「あなたのお店の前に落ちていたゴミですよ」と持っていったら、そこの店長が血相をかえて「なんでうちとは関係ないゴミを持ってくるんだっ!」なんてすごく怒られて。
恵比寿新聞
teddyやるねぇ~(笑)まぁそういう意識が無い人は怒るでしょうね。でも考えたら恐ろしい話だな。「ここから俺の境界線じゃ無いんじゃーボケ―!」って境界線があるだけで色んな考え方ができますもんね。純粋に「綺麗な方が良い」って思えば自浄作用的にきれいになりますもんね。
裸足のteddy
そうですね。でも「役割分担」という境界線が決まっているという事は重要な場合もあります。私の東口の清掃は渋谷区のシルバー人材派遣センターの方たちと共同で場所を決めてやっていたりと「やっている人」達とも協力して出来るようになっています。ここからはやるけどここからはやらないじゃなくてお互いに「綺麗にする」って気持ちは変わってないんですよ。すべては「自分事」と思えるか思えないかで意識は違いますよね。
すると一人の女性が・・・
一人の女子
teddyきたよ~
裸足のteddy
おぉ~○○ちゃん今日も来てくれたんだ。ありがとね。
恵比寿新聞
teddyさん。この方は?
裸足のteddy
あぁ。手伝いに来てくれたんです。こうやって私の活動を見てくれた人がたまに手伝いに来てくれるんです。
恵比寿新聞
teddyさん。凄いわ。人を動かしてるよ。一人の行動がこうやってちゃんと伝わって人を動かしているって本当に凄い事ですよ!
裸足のteddy
私は純粋に「綺麗な方が気持ちいいじゃん!」ってだけでやっているけど。こうして仲間が増えることが最高のご褒美かな^^
自分事で考える
今回の取材で恵比寿新聞は
新しい生き方や価値観を感じちゃいました。
うまく言えないんですけど
「自分だけが良い」「他よりも自分の方が」
面倒なことは「自分は関係ない」
と人との関係を遮断する「他人事」の時代から
「自分も他人も良くなる」「喜びを分かち合いたい」
面倒なことは「どうすれば解決できるのか?」
という「自分事」の考え方がこれからの生き方
なのかな?とおぼろげに感じました。
ぁぁ・・うまく説明できない・・・
伝わっているかな・・・
「誰かがやってくれるから」と思ってた「誰か」
がteddyさんだってことは今回とても衝撃的。
いつも僕たちが楽しんでいるこの街は
teddyさんだけじゃなくて沢山の人達が
関わって綺麗になっているのが今回の
取材で分かった。町会の皆さん。JTの皆さん
渋谷区役所の皆さん・シルバー人材派遣センター
の皆さん・個人で清掃をされている方たち
企業・商店会。そんな人たちが皆が会社に来る
朝早くみんなの為に綺麗にしているんだな・・・
僕らに何が出来るのか?
今回の取材で思ったことを正直に話すと
teddyと一緒に掃除するには結構朝早い。と思った(笑)
怒らないでください。でも正直そう思った。
でもそうしたら自分にできる事ってなんだろう?
一人の行動が皆の意識を変える
でも取材を通じて恵比寿新聞の気持ちも
変わったのは確か。このムーヴメントは
徐々に広がりを見せていると思うんです。
だからteddyを見つけた時はそっと声を
かけてあげてほしいんです。
「あんた最高!」って。
そして自分ができる事から始めることが
大切だと思いました。
さぁteddyにつづけ