あなたはモンタンベールを知っていますか?
2007年~2012年まで恵比寿4丁目に存在した名店「モンタンベール」
どこにもない独創的な味の欧風カレーでファンも非常に多かった。
名物シェフ伊藤氏がご病気の為、惜しまれつつも閉店してはや2年。
そんなモンタンベールが2014年奇跡の復活を遂げたんです!!
場所はタコ公園の裏手側。渋谷川沿いに移転しました。
今回復活を遂げたモンタンベールのオーナーシェフ伊藤氏に
カレーへのこだわりや復活までの道のりなどを詳しくお話伺いました。
モンタンベールファン必見の「復活おめでとう記事」でございます!!
みんなの声に支えられて帰ってきたよ
2012年伊藤氏が営む「モンタンベール」が閉店した理由について伊藤氏に
お話を伺ってみました。
伊藤シェフ
実は元々スポーツをやっていた時に患っていた股関節の痛みがもう限界に来ていて歩く事も大変になっていたんですよ。もうこれは続けていくのが困難だなと。私は東中野に住んでいるんですが恵比寿に来ることすら大変で。それで閉店を決心したんです。
恵比寿新聞
閉店に対してファンの方からの声は大きかったんじゃないですか?
伊藤シェフ
そうですね。閉店すると告知したのが閉店2ヶ月まえだったんですが、その日からtwitterなどで「閉店するぞ」というお客様の声が多くて最後の1ヵ月はほぼ予約で満席で。そんな皆さんの声があったので頑張って復活しようと心に決めた感じではありますね。
恵比寿新聞
実際に復活した話も以前のモンタンベールの常連さんのTさんからお話を聞いて。
伊藤シェフ
そうですか。Tさんはモンタンベールのオムレツカレーをいつも食べてくださって。一番来ている人かもしれません。オムレツの縁でつながった方ですね。
家族や常連さんの支え
恵比寿新聞
この絵はどなたが?
伊藤シェフ
あぁ~。うちの孫がね。アルバイト募集のチラシを作ってくれたんですよ。
恵比寿新聞
かわいいですね(笑)お爺ちゃんデレデレ。それにしても復活は大変だったんじゃないですか?
伊藤シェフ
そうですね。日々酷使していたので閉店してからはリハビリの毎日でしたね。その後リハビリも順調でだいぶ良くなったので1年ほど前に知人のレストランを請け負う事になり去年の9月まで1年間人形町でモンタンベールを復活させたんですよ。
恵比寿新聞
そうだったんですね!やはりファンの方が押し寄せたんじゃないですか?
伊藤シェフ
常連さんは来ましたね。本当に私は常連さんと家族に支えられているなと思いましたね。人形町という街には非常にお世話になりました。しかし昼は人が多い街なんですが夜が人が少なくてね。それでもう一度恵比寿の地に戻ってやろうと決心したんです。
モンタンベールの意味
恵比寿新聞
伊藤シェフ。モンタンベールというお店の名前の由来ってなんなんですか?
伊藤シェフ
モンタンベールはフランスにある登山鉄道の名前なんですよ。実は私元々スキーをやっていましてね。人生のすべてをスキーに傾けていた時代がありまして。
恵比寿新聞
そうだったんですね。冒頭でスポーツをやっていてというのはスキーの事だったんですね。
伊藤シェフ
はい。そんなモンタンベールを思い「人生の終着駅モンタンベール」という意味を込めたんですね。
シェフの道を志したキッカケ
恵比寿新聞
スキーヤーを転身してどうして料理の世界に行ったんですか?
伊藤シェフ
今の嫁と結婚をする際にスキーヤーという仕事はあまりイメージが良くなかったんですね。スキーは遊びという時代だったんです。そんな時に妙高高原のホテルで料理の修行をしてその後知人の伝手を頼り銀座の洋食屋で働いたんですね。
恵比寿新聞
そうだったんですね。そこで洋食の腕を磨かれたんですね。
※こちらは伊藤シェフが若かりし頃のモンブラン山での写真
伊藤シェフ
33年前の写真ですね。モンブラン山からスキーで降りた時の写真です。
恵比寿新聞
男のロマンですね。それではこちらモンタンベールがおすすめするカレーを頂ければと思います!!
伊藤シェフ
では人気のある2品から行きましょうか。まずはオムレツから行きましょう。
この復活話を教えてくださったTさんが毎回食べるというオムレツカレー。
「食べればヤミツキになる」と仰っていた一品でございます。
まずはスパイスと絡めたライスを炒めます。色々と伊藤シェフが研究した末に
このスパイスライスでないとというこだわりのもの。
スパイスの香ばしい香りが厨房に漂います。食欲そそるな~。
そしてここからは洋食時代に腕を磨いたオムレツから。
この火加減難しいんですよね。
手際よくどんどんとオムレツになっていく様を見ていると気持ちいいですよね。
バターを少々入れたフライパンの中で見事なまでにオムレツが完成しました。
スパイスライスの上にふわふわのオムレツが乗ったところで完成!!!
もちろんオムレツの真中には切れ目を入れまして開いて食べるスタイル!!
その上からモンタンベール特製のカレーをかけて頂きます!!
オムレツカレー
さぁここからはオムレツを開く作業ですね。たのしみ~~~!!
行きます!!
せーーーーのーーーーーーーー!!!!!
べろ~ん
中がトロトロ!!!!!!!スパイスライスが隠れるまで開いて!!
その上からモンタンベル特製のカレーをかけます!!
せーーーーーーのーーーーーー!!!!!
じゃーーーん
さて!!!!恒例の実食でございます!!!!!!!!!
トロトロの中にピリッとスパイシー
スパイスライスが程よい辛さなのですがオムレツのトロトロで超マイルド!!
これは癖になる味。そしてモンタンベール真骨頂の「モンタンベールにしかない味」
この3つが重なり合って。お・い・し・い・WA!!!!!!!!!!
しかも!モンタンベールのカレーには一切小麦粉と脂を使用していないので
食べ終わった後の胃もたれがまったくないのです。しかもサラッとしているように見えて
色んなコクが交じり合って凄いハーモニーなのです。
伊藤シェフ
如何にコクを出すかという部分に集中していますね。うちで一番気を使っているのは手間もかかる「チキンブイヨン」なんですね。そのコクだけではないのですが他にはない手間と味が楽しめる所がモンタンベールですね。
恵比寿新聞
他のカレー店にはない複雑なコクの絡み具合というか。それでいて重くない。ここにしかない味わいですね。
伊藤シェフ
なので好き嫌いが別れるんですが、好きな方は11日連続で来られた方もいますよ。
恵比寿新聞
11日ですか!?その方は何を食べてらっしゃったんですか?
柔らか焼きポークカレー
こちらドーンと上に乗っているのは新潟の越乃寒梅で有名な地で育った
越野小金豚を使用しています。伊藤シェフ曰くこの豚に出会って感動して以来
カツカレーのカツにも使うようになったという晩品。そしてカレーはもう一弾辛く
「スパイシー」という種類をチョイス。この「スパイシー」別名「恵比寿カレー」
と呼びます。
伊藤シェフ
この「スパイシー」は以前のモンタンベールの常連さんと編み出したカレーなんです。通常マイルドを食べていた常連さんに「もっとパンチのある味が欲しい」と言われ料理人の魂に火がついて。試行錯誤した結果この「恵比寿カレー」が出来上がったんですよ。
恵比寿新聞
うまい!なんといってもこのスパイシーな中に粒っと入ってるキャラウェイシードがナイスですね。
伊藤シェフ
キャラウェイシードは消化酵素を高めます。健康にも気を使ってるんですよ。
恵比寿新聞
そしてこの越野小金豚!!脂が驚くほどにサッパリだけどしっかりとコクがあって。なかなかこういう豚無いですよね。
伊藤シェフ
肉はかなり吟味していますね。豚は越野小金豚。鶏は鹿児島県産のいずみどりを使用しています。
というわけで、常連さんには非常に嬉しい復活。知らなかった人には初体験。
貴重な裏話もたくさん聞けました。伊藤シェフ復活おめでとうございます!!
皆さん是非足を運んでみてはいかがでしょうか?
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モンタンベール
住所 東京都渋谷区恵比寿1-16-29 デリス第二ビル 1F
電話 03-3443-2323
営業時間 昼11:30~15:00 夜18:00~22:00