始まる前から爆笑
既に宵宮(前夜祭)の前から盛り上がる
こちら氷川会を支える「氷川睦」の皆さん。
会長川名さんを筆頭に同級生や同年代で
組織する若き荒獅子と孤高の歴代の先輩方が
共に支えあう名勝負数え唄。猪木vs藤波的
子弟を超えた愛と冒険の渡御ニーランド。
もうすでにこども神輿が終わり夜の宵宮
前夜祭が今スタートしようとしている所。
さぁ皆さん集まって参りました。
渋谷氷川神社のお膝元だけあって
参道は昔懐かしの屋台がひしめき
老若男女カオス状態の人だかり。
皆さん半纏の襟を正して神輿が
あがるのを待ちます。
先ほどまでの氷川睦の控室での淫猥な
会話はなんだったのか。全く真逆の
渡御前の場の空気はピリッとはりつきます。
それでは1本で行きます!
よ~ぉお!シャシャシャン・シャシャシャン
シャシャシャンシャン!グイッ(神輿が上がる)
と川名会長の号令で宵宮の神輿が上がりました。
神酒所はまさに氷川神社参道の手前。
周りのギャラリーの拍手喝采雨あられ。
否応が無しにもいきなり初動で盛り上がります。
沿道のギャラリーから歓声が上がります。
やっぱ参道からスタートはここまで盛り上がるのか。
スタート直前からいきなりマックスまで
ヒートアップするような初動の駆け出し。
そのまま明治通りに進みます。
ちょっと皆様ご注目
担ぎ棒を見て頂きたいのですが、
親棒から脇棒にかけての間隔がめっちゃ広い!
明治通りの片側の半分を埋め尽くす勢い。
恵比寿新聞
氷川会の担ぎ棒めちゃくちゃ横に広いんですね。
五十嵐さん
そうなんですよ。このほうが2尺5寸あるお神輿が安定して氏子の皆さんも担ぎやすいんですよ。
恵比寿新聞
そりゃそうですよね!こんなに余裕がある担ぎ棒だと入ったり抜けたり横に広い分力も分散して担ぎやすいんでしょうね。でもちょっと疑問がぁ・・・・
五十嵐さん
どうしました?
恵比寿新聞
いや・・・ここまで横に広い担ぎ棒だと氷川神社の宮入(氷川神社の社殿に神輿を入れること)で参道の途中にある小さな鳥居をそのまま通れるのでしょうか?
通れない現実
五十嵐さん
そうなんですよ。おっしゃる通りこの大きさでは鳥居の先に入れません。実は土曜日の宵宮(よいみや:前夜祭)は宮入(氷川神社の社殿に神輿を入れること)しないので広めの担ぎやすい担ぎ棒にしているんですが・・・
恵比寿新聞
ですが?
五十嵐さん
日曜日の宮入の日はこの広い担ぎ棒だとおっしゃる通り鳥居を通過できないので短い棒に組みなおして担ぐんですよ。
恵比寿新聞
まじっすか!?!?担ぎ棒を長い物から短いものに変えるんですか!?それってめちゃくちゃ大変じゃないんですか!?
五十嵐さん
以前はこの「鳥居を通れない問題」有ったので、宮入しない時期もあったんです。
恵比寿新聞
でもあの参道の階段から見下ろす「よいと(静々と運ぶ様)」の神々しさは一つの「華(はな)」ですよね。。
五十嵐さん
そうなんですよ。令和元年9月18日で40周年を迎える氷川睦、渋谷氷川神社例大祭連合神輿一番基で宮入するなら長い担ぎ棒では入れないので短い担ぎ棒にします・・・
恵比寿新聞
というと短い棒にはデメリットが!?
五十嵐さん
やっぱり長い担ぎ棒の方が断然担ぎやすいんだも~ん(笑)
恵比寿新聞
ですよね~(笑)しかし明日の宮入の渡御が始まるのが12:30。宮入が14:15。その後は?
五十嵐さん
18:30まで街を渡御する予定です。なので宮入後にもう一度、担ぎ棒を変えて・・・・
恵比寿新聞
え!?そんなことできるの!?!?!?
五十嵐さん
いや!恵比寿新聞さん。不可能はないですよ。俺たち数えて30年近くこの渡御を手伝ってきたんです。チャレンジしたいという気持ちが有るんですよ
と言ってそのまま神輿の仕切りに戻る
川名さんと五十嵐さん。
中学校時代の同級生の二人は氷川睦に入って
約30年。中学生時代からこの「氷川会」の
神輿を手伝ってきた。一時期川名さんは就職して
地方に行ってしまい氷川睦を離脱。その時が
一番つらかったという五十嵐さん。
今では昔から地元の同級生や同年代同士や
睦の先輩方と今お神輿を支えている。
でも、そんな渡御中に担ぎ棒を変えることって
可能なのかな・・・・
宵宮はピークを迎え最後の参道に入る。
街の人たちがみんな手をたたき神輿を迎える。
お婆ちゃんは目を潤ませ子どもたちははしゃぎ
氏子の皆さんは代わる代わる花棒を担ぎ
何度も何度も参道を行き来する。そのたびに
拍手と喝采が沸き上がり一つの劇を観ている
かのようなエンターテーメントがそこには
ありました。
そして最後は会長自ら木を入れる。
綺麗にお神輿が入ったところで
楽しかった宵宮は終了。
明日の宮入本番をしっかりやる為にも
ここは早く帰って明日に備えないと。
3時間後….
ちょ(笑)
呼び出されて向かったのは恵比寿の角打ち
ジョリーズ。既に朝からの準備と宵宮で
ヘロヘロ状態なのに何をしてるんだよw
五十嵐さん
ゆうすけ(川名会長のこと)。トンボ(脇き棒)変えようよ~。な!な?
古屋さん
絶対いけるって!何年やってきたとおもってるの~!
五十嵐さん
宮入りしてその後担いで第一休憩ポイントで短い担ぎ棒から!長い担ぎ棒に!変えようよ~。絶対氏子の皆さんその方が喜ぶよ~。なぁ~。
川名さん
いや。。。とは言っても俺は安全に渡御を成功させる責任が有るから・・・だって第一休憩って言ってもそんな時間ないよ。
古屋さん
いや!10分で変えられる!
五十嵐さん
絶対に変えられる!!!!!
川名さん
ん~。。。でもなぁ~。。。。
五十嵐さん
おまえ!何年俺たちやってきたと思ってるんだよっ!8人いれば絶対に担ぎ棒10分で変えれるって!ずっとみんなでやって来たんだろ!
川名さん
ん~~~。。。。。ん~~~~。。。。
五十嵐さん
みんないるから!大丈夫!絶対に変えられる!
川名さん
じゃあ担ぎ棒を短いのから長いのに途中で変えるのに賛成な人~っ!!
ハァーイ!!変えるぞー!(笑)
なにこれ(笑)
中学生かよ(笑)
っていうか仲良すぎ(笑)
30年近くずっと一緒にやってきた仲間だからこそ
こうやって思いきれるのがうらやましくも思えた。
しかし、たった10分であの担ぎ棒を一旦分解し
長い担ぎ棒に変えれるのか!?どうなのか?
次週・・・・氷川会宮入後、果たして担ぎ棒を
変えることができるのか!?次回につづきます。