2015年10月31日閉店
コスパ命!!
最近なんだかコストパフォーマンスの高いお店を探すのが得意になってきた恵比寿新聞。
今回も巷で小耳に挟んだ「コスパ耳」を武器に素敵なお店をリサーチしてきました。
なにやらフォーシーズンズホテルで修行を積んだ腕利きのシェフが本格フレンチを
リーズナブルに提供するカジュアルフレンチという事で早速お店に向かってみました。
場所は都内屈指のグルメ坂「恵比寿ビール坂」にあります。ル・リアンさんです。
高級店っぽい・・・
外観って重要ですよね。見た目は高級店を思わせる佇まい。とりあえず中に行きましょう。
ますます高級店っぽい・・・
丁度取材日のこの日は貸切のワインパーティーの日だったそうでレイアウトは違いますが
通常18席の小さなお店。去年の11月にOPENされたそうです。今回は取材のためにわざわざ
いつも出る人気のメニューを出して頂く事になりました。しかし気になるのはコスパ!!!
だってさ、カウンターに置いてるワインがですよ・・・・・・
ロマネコンティですよん!?
あー地獄耳ならぬコスパ耳で情報収集したのに信用が出来ない情報だったのかな・・・・
しかし!恐る恐るメニューを見てビックリしました・・・・安い・・・・なぜに・・・・
パテドカンパーニュ800円・・・・サーロインステーキ180g 2500円・・・・・
今回こちらのオナーシェフ多田シェフにお話を伺ってみました。
肩ひじ張らないカジュアルなフレンチ
多田シェフは岩手県生まれ。20代の頃に宇都宮オーベルジュで修行しその後28歳の時に
フォーシーズンズホテル丸の内の立ち上げに抜擢。その後同ホテルで修行したのち
「アルマーニ リストランテ 銀座」や「GRAND HYATT 東京」等でも研鑽を積む
見事な経歴の持ち主。そんなシェフが何故カジュアルフレンチのお店を開いたのか?
恵比寿新聞
シェフ。。素晴らしい経歴をお持ちですね。でもなぜカジュアルなフレンチを?
多田シェフ
気軽にフラッと立ち寄ってもらえるようなフレンチをやるのが夢だったんですよ。ずっとホテルシェフとして働いていたのでいつもは奥の厨房でお客様の顔も見ず働いていましたが、気軽にカウンターでお客様と話しながら料理を作りレスポンスを直に受けれるというお店が私の理想だったんです。
恵比寿新聞
そういえば和の食いがらしさんの五十嵐料理長もそんなことおっしゃってました。メニューを見ているとパスタもあるんですね。
多田シェフ
そうなんですよ。お客さんが食べたいという方もいらっしゃるので正統派フレンチにこだわらず私なりに調理した物を食べて頂きたいと思って。
恵比寿新聞
しかもパスタも1000円代だし。もうコスパの事言うのやめにしましょう(笑)そういえば去年11月OPENという事で恵比寿はどうですか?
多田シェフ
まだまだ恵比寿には慣れていないんですが皆さんやさしい方が多くて本当にいい街だなと思いますね。近所の常連さんも出来てとてもフレンドリーで本当に良い街ですね^^
お話をしていると多田シェフ超良い人。やさしさがにじみ出ています。
20代から料理の道に入られてフォーシーズンズホテルでは立ち上げから海外の調理指導などに
従事されその後名店「アルマーニ リストランテ 銀座」や「GRAND HYATT 東京」などでも
腕を振るってらっしゃった方が恵比寿で気兼ねなく訪れる事の出来るフレンチをやっているって
そりゃー地元の常連さんもやさしくするはずです(笑)それではル・リアンの真骨頂を実食
有機人参のキャロットスープ
恵比寿新聞
見事な色のスープですね。キャロットスープですか。
多田シェフ
はい。まず召し上がってみてください。
恵比寿新聞
あぁ~あま~い。うまっ!しかもコクがあって濃厚。どんなスープが入っているんですか?
多田シェフ
実はこのスープ。水とバターと人参だけで作ったスープなんですよ。
恵比寿新聞
え!?いや。かなりコクのあるんですが・・・・まじで??
多田シェフ
有機の人参で当初は皮と芯を抜いてスープを作っていたんですが、もしかして有機ですし皮と芯の雑味が出ないんじゃないかな?と思い皮と芯を残した状態で作ってみたところ丁度良いコクと甘みが増して今やうちでは定番のスープですね。
恵比寿新聞
これぞ素材を生かした醍醐味的な。いやぁ~これは驚きだわ。しかもコレ!?700円!?あ・・・コスパの事言わないって言いましたよね。。
アスパラのソテーと温泉卵
恵比寿新聞
立派なアスパラちゃんですね。しかも白アスパラまで。
多田シェフ
これは長崎特産の「王様のアスパラ」とい有れる品種でなかなか手に入りにくいアスパラなんですね。太いので直径が500円玉ぐらいでしかも柔らかいので皮をむかずにソテーで食べれるんです。
実際に食べてみて絶句したのはアスパラで一番美味しいとされる芽の部分を口に入れたら
物凄い香りと柔らかさ。しかも芯まで瑞々しい。王様と言われるだけはありますね。
こんな太くて柔らかいアスパラは初かも。ビネガーソースと温泉卵の黄身にを絡めて上から
散りばめたパルミジャーノと乾燥熟成させた生ハムがなんとも良いアクセントで
魔女っ娘メグちゃんとハクション大魔王もビックリクリクリクリステルです(意味不明)
う~ん。もうコスパの事を言うのはやめようと思ったけどコレ1,200円なんですね。
お値段の事を気にせず頼めるって所がかなりナイスですね。これぞフレンチ!!!
っていう料理を多田シェフにお願いしてみました。実はコースもあるんですが
ル・リアンに関してはほとんどがアラカルト。気軽に頼めるってのも良いですね。
タスマニアサーモンのティエド
恵比寿新聞
多田シェフ!!ティエドってなんですか?
多田シェフ
あっ。ティエドって言うのはフランス語で「生暖かい」という意味なんですね。
恵比寿新聞
という事はこのサーモンも生暖かいってことですか?
多田シェフ
はい。生暖かいですね。低温で時間をかけて中まで軽く火が通るような調理法で。説明より食べて頂いた方がよりわかりやすいと思います。
という事で食べてみましたが中まで本当に生暖かい(笑)しかも生とボイルの中間?というか
半生なんですね。とても不思議な食感なんですがなんとも口に運びやすくサーモンの脂が程よく
溶けてこれは美味しい!!!生暖かいモノって日本人はあまり好きじゃない方だと思ってたけど
かなりこれはありな食感とお味ですね。そして下にはラタトゥーユ・バジルソースが塩気バッチリ。
そしてお待ちかねの真打登場!!メインですね!!!
短角牛とフォアグラのステーキ
恵比寿新聞
短角牛ですか!!で短角牛ってなんですか?(笑)
多田シェフ
実はうちの実家岩手の牛なんですね。しかもうちの実家はステーキハウスでして親父が日本で初めて短角牛のステーキを出したお店なんですよ。
恵比寿新聞
え!?まじですか!!!!すごい!!!!
多田シェフ
なので思い入れのある牛なんですよ。元々短角牛は働く牛で食用ではなかったんです。明治時代に輸入されたショートホーンというアメリカの牛と岩手の南部牛の掛けあわせが「短角牛」なんですね。脂身が少ないのですが黒毛和牛より旨味があるという事で注目されていますね。
見てください。殆ど赤身という感じですが、食べてみてビックリ柔らかい。
しかも肉のうまみが非常に有りワインに合うわー。脂身が多いと最近トゥーマッチに
なってしまうんですがこれなら永遠に食べれるわー。こんな贅沢しても良いのかしら。
ヘブン状態(笑)
多田シェフの地元岩手の短角牛で元々御実家がステーキハウスで思いれがあるなんて
なんて素敵なストーリーなんでしょうね。という事はきっと地元岩手の思い入れのある
食材があるはず。すかさず多田シェフに岩手について聞いてみました。すると出て来たのが・・・
ききりんごジュースセット(笑)
岩手の松本農園さんでは17種類のリンゴを生産されているそうでル・リアンでは常時
数種類のリンゴジュースが置いているんですね。リンゴの味ってそんなに違うものなのかな?
今回出てきたのが3種類のリンゴジュース。左から「きおう」「王林」「さんさ」という種類。
丁度口の中がフォアグラ短角状態だったのでサッパリしたいと思ってたのよっ!!!!
さんさ
まずは「さんさ」を頂いてみましたが。ん~~~サッパリ酸味があり後から甘みが。
しかもいつも飲んでいるリンゴジュースとは全然別格のお味。これは飲んでみないと
体験できない感覚です。蜜っぽい!!!!
王林
お次は王林をチェックしてみたいと思います。んん!!??
とろみがあり口に入れたら意外とサッパリ。そして後からプワァ~ンと蜜の味。
これは面白い!!!こんなにリンゴの味ってちがうんだ~!!!
きおう
そして最後のリンゴジュース「きおう」をチェックしてみたいと思います。
んんん!!!!これは意外ととろみもなく口の中に入れてまず来るのは香り!!
これは独特の香りですね。なんといえばいいのかリンゴの香りっぽくなくて
新木の香りというんでしょうか?(笑)これは不思議な味だな~。
オモロイ!これかなりヒット!(笑)
これは盛り上がりますね。目隠しききリンゴジュース大会とかやりたい!!(笑)
ここぞとばかりに多田シェフ出しますよーーーー。
岩手名物 千両男山
岩手県宮古市の酒造メーカー菱屋酒造の純米大吟醸。え!?ここフレンチですよね(笑)
多田シェフにお話を伺うと宮古市は東日本大震災で甚大な被害を受けた地域です。
菱屋酒造さんも被害を受け現在復興しお酒を再び造っているそうです。
少しでも被害の受けた地域を応援する為に地元岩手県民としてル・リアンさんでも
この菱屋酒造さんの日本酒を置いてらっしゃるそうです。ワインで合わせることの
多いフレンチですが日本酒にも合うように海鮮素材にも拘っているそうで、
本当に多田シェフは地元思いですね~。さて、〆のデザートに行きたいと思います。
フォンダンショコラ
フォンダンショコラと言えば恒例の「フォンダンショコラとろけるチョコチェック」!!
今回はしっかりととろけるのでしょうか???これ。とろけないってオチじゃないですよね。
せ~の!!
撮影失敗(笑)
しっかりとろけていたのですがカメラマンが下手すぎた・・・・・
お味はラムが効いていて最高にトロケルお・あ・じ★こ・ろ・す・き・か★
ん~すべてにおいて抜かりなし!おいしかったでございます!!!!!!
是非大切な彼氏・彼女と軽く1軒目にフラッと訪れてみるのも良いかもしれません。
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le Lien(ル・リアン)
住所 東京都渋谷区恵比寿4-27-3 シュトラーセ恵比寿 1F
電話 03-6409-6447
営業時間 17:00〜23:00 月曜日定休 土曜営業・日曜営業