クッキー超ウマ!恵比寿で31年障がい者の自立支援活動をおこなう「ぱれっと」

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ぱれっとのクッキー食べたことある!?

恵比寿では既に有名な名物「ぱれっとのクッキー」。皆さんご存知ですか?

かれこれ10年以上前に恵比寿新聞は友達からこの「ぱれっとのクッキー」を

頂いて「う・・・うまい!!なにこれ!!」となった事がキッカケで知っていました。

しかも工場が恵比寿にあるという事をどこからともなく聞いていました。

という事で気になった恵比寿新聞はぱれっとの工場に突撃潜入いたしました!!

というのは冗談回し蹴り。事前にアポを取って伺いましたよ!

場所は渋谷橋から明治通りを渋谷方面に向かった一本川沿いの道にあります。

住所でいうと渋谷東ですが恵比寿駅から徒歩5分圏内にあります。

お!皆さんやってますねー!

時刻は朝の9:30.

既に香ばしいクッキーの焼ける香り。しかし工場はごった返すほどの忙しさ。

実はぱれっとのクッキーは障がいを持った方たちが作られているんです。

恵比寿で31年。障がい者の自立を支援する為に作られた団体で現在は16人の

障がいを持った方たちがこちらのぱれっとで働いています。

という事で今回はそんな恵比寿で31年活動を続ける「ぱれっと」のお菓子部門の所長

長澤さんにお話を伺ってみました。

毎日生地は粉から

恵比寿新聞
いや~クッキーの焼けるいい匂いが~。皆さん朝早いですね。

長澤さん
朝は8:45に集合して9:00から営業を開始しています。

恵比寿新聞
いつもどのくらいのクッキーを作るんですか?

長澤さん
今日は25kgぐらいのクッキーを作りますね。多い時は100kgのクッキーを作ったりします。その他クッキーだけではなくてケーキや焼きドーナッツ・グリッシーニ・スコーンなども作っているんですよ^^

恵比寿新聞
100kg!!!すごい・・・しかもグリッシーニとかも作ってらっしゃるんですね。クッキーだけかと思っていました。朝から作業しているんですね。

長澤さん
はい。朝早い理由はぱれっとで作るクッキーは粉から生地にしているので時間がかかるんです。最近のクッキー工場は生地を作って冷凍で保存してという方法があるみたいですがぱれっとは「1から手作り」にこだわっているんですね。

恵比寿新聞
へぇー!!だからあの独特の香ばしさや香りが豊かなんですね。工場を見学させて頂いてもよろしいでしょうか?

長澤さん
はい。どうぞ。どうぞ^^

工場内は戦場だった(笑)

カメラを持った恵比寿新聞、完全無視状態で皆さんテキパキお仕事中。逆に申し訳ない(笑)

邪魔にならないようにお仕事風景を撮影。「はぁ~い!取材にきたよ~!!」ってノリで

訪れたんですがまったく皆さん集中して作業しているので見てもくれない(笑)

でも気になるよね^^

朝からカメラもっていきなりパチパチ写真撮ってればそれは気になるものです。

皆さん何気にシャイなんです。全然話しかけておくれよ~シャイボーイ&ガール!

とにかく皆さん仕事に一生懸命。粉の計量からタマゴ割り・オーブン調節・ラッピング

すべて皆さんの手作業でお菓子が作られていくんです。物凄い手際の良さ。

長い方で26年このお菓子屋ぱれっとで働いていらっしゃる方もいるとか。

という事でこちらで働くベテラン職人の方にお話を伺う事が出来ました。

お話を伺ったのは河合真理さん(47)と扇山範久さん(44)です。

※左 河合さん 右 扇山さん

恵比寿新聞
お二人はいつからこの「おかし屋ぱれっと」で働いているんですか?

河合さん
私は26年前から働いています。

扇山さん
私は25年になります。

恵比寿新聞
はじめ働いてみて難しかったですか?

扇山さん
むずかしかったですね。でもなれると簡単!

河合さん
私は今はケーキを作れるようになりました!

恵比寿新聞
それは凄いですね!!!そうか!ケーキも作っているんですね。

恵比寿新聞
扇山さんはぱれっとのどういう所がたのしいですか?

扇山さん
生地を作るのが楽しいですね。

恵比寿新聞
生地づくりって難しいですもんね。扇山さんが今後ぱれっとでやりたいことってありますか?

扇山さん
包装をやりたいです。元々やっていたことがあるので。

恵比寿新聞
ラッピングですね。とてもセンスが必要な仕事ですもんね。

 

扇山さんはおかし屋ぱれっとでは誰よりも一番早く来る努力の人だそうです。

25年前からぱれっとでクッキーづくりに携わっておられてお休みの日は

ティーボールというスポーツに汗を流してらっしゃるそうです。

たくさんケーキが作れるようになりたい

恵比寿新聞
河合さんはぱれっとのどういう所が好きですか?

河合さん
私はお菓子を作るのが大好きなのでぱれっとに来て良かった^^

恵比寿新聞
素晴らしい!お話によると河合さんはケーキを自分で作ってらっしゃるとか。

河合さん
はい。ケーキを作れるようになれました!

恵比寿新聞
じゃあ今後の目標を聞かせてください!

河合さん
たくさんケーキが作れるようになりたいです。頑張ります。

 

河合さんはとても明るくて向上心溢れる方。最初はケーキを作るのも難しかった

そうなのですが今はぱれっとでもケーキ職人として頑張っています。

という事でおかし屋ぱれっとの所長長澤さんに再びお話を伺ってみました。

恵比寿新聞
ここで作られたクッキーはどこで販売してらっしゃるんですか?

長澤さん
工場の横で店頭販売もしています。主に企業さんに出向き販売したり提携している場所で販売させて頂いています。その他学校関連のイベントなどで販売しています。

地域の応援や企業の応援は欠かせない

恵比寿新聞
地域の協力や企業の協力で運営されているんですね。

長澤さん
はい。地域のイベントや企業様の会社で販売させて頂いているので協力は不可欠です。ここで働く人たちは自立を目標として働いています。現状このような仕事施設での1ヵ月のお給料は大体平均1万円。これでは生活していけません。ぱれっとでは現在売り上げにもよりますが月給平均4万円(賞与もある)が皆さんの給料になっています。その為さまざまな企業様の応援や販売できるところを現在も探しているんですね。

恵比寿新聞
そういう現状があるんですね。知りませんでした。それは力になりたいですね。

長澤さん

ありがとうございます。NPOぱれっとは「おかし屋ぱれっと」だけではなく様々な活動をしているんです。就労の場はおかし屋ぱれっとだけではなく、「工房ぱれっと」と言われるところがありますのでそちらも見て行かれますか?

恵比寿新聞
あ!!おかし屋だけじゃなかったんですね!?それは是非お聞きしたいです。その前にみんなで集合写真撮りませんか?

さっきのテンションと全然違う(笑)

さっきは真剣に仕事してたのに記念撮影の時はなんちゅーノリの良さ(笑)

ぱれっとスマイル頂きました^^がんばってね!!!!!

さて、ぱれっとクッキー工場の2階には工房ぱれっとと言われるところがあります。

なにこれ!?可愛いんですけど

こちらぱれっと工房では所員の方がデザインした人形や髪留め。その他リサイクルバック

などを制作する「デザイン工房」なのであります。すごいねー。

こちら最近開発された「うさぎちゃんにんぎょう」((名称:らぶらび))かわいいねー!!!

スタッフさんもかわいい(笑)

ちがうか(笑)えーーーッと(笑)現在ハワイアンフェス出展に向けてうさちゃん人形を

ハワイアン仕様しアレンジしている真っ最中という事でちょっと色々とみて行きましょう。

おぉ~クリエイティブなマグネット

フランスの作家ジョセフィーヌマグネットさんがデザインしたマグネットではなくて(笑)

この絵はこちらで働く皆さんで書いた絵を切り抜いてデザインしたマグネットなんです!

今丁度うさちゃんを制作中という事で見学させて頂きました。

全部手作りなんですね。このアート作品も企業のクッキー販売と同様一緒に

販売してらっしゃるそうです。こちらのぱれっと工房で働く方たちは4名。

丁度今日は企業さんのイベントで販売に出かけていて彼女しかいませんでした。

初めて会った人だから緊張

みんな本当にシャイなんですよね。記念撮影もちょっと恥ずかしそう。

ありがとうございました。さて、丁度いらっしゃったぱれっとの事務局長の南山さんに

お話を伺う事が出来ました。

発足は1983年。

恵比寿新聞
南山さん。ぱれっとの歴史についてお話を伺いたいのですが。

南山さん
もともとは障がいのある方と健常者の方が集える場を地域に作ろうという事で1983年に今の恵比寿西の五差路にあった1軒屋の1階をたまり場として作ったのが事の始まりなんですよ。名前は「たまり場ぱれっと」と言います。障がい者の皆さんはほとんど仕事作業施設と家の往復しかしないという方がほとんどで、たまには息抜きにみんなが集まれる場所が欲しいという声でボランティア有志が作ったんですね。私は85年にボランティアスタッフとして入ったのがきっかけで現在は事務局長をさせて頂いています。

恵比寿新聞
歴史が古いですね~。今年で31年という事ですね。実際にたまり場ぱれっとの活動はどうなったんですか?

南山さん
地域の方やボランティアスタッフが当番制で水土日の週三回を開放し管理するというスタイルでやっていましたが参加者が固定になり1996年に一時閉鎖して時代に合ったコンセプトや来られている方のニーズをもう一度見直し再び再開したんですね。その頃は本当に障がいのある方への支援や現状が全然良くなかったんです。障がい者が社会参入しづらい現状も多くありました。その「社会とのかかわり」を大切にしていく為にみんなで働ける場所を作ろうという事になったんですね。しっかりと収益も上がり毎回リピートできるものをという事で「クッキー工房」を思いついてできたのが「おかし屋ぱれっと」なんです。

恵比寿新聞
へぇーー!!!初めはコミュニティースペースから始まっていたんですね。障がい者の方の社会への参入を促進する為におかし屋ぱれっとが出来たという話も意外でした。その当時はやはり「クッキー工房」ってそんなになかったんじゃいですか?

南山さん
はい。今はどこもかしこも知的障がい者の方の工房はおかし作りという所が増えていますが当時は我々ぐらいしかほとんどありませんでした。しかもほとんどの施設が「下請け」という1つの作業何銭という工賃で活動を行っている中我々は「自分たちのオリジナル商品を作ろう」という事で始まったんです。

恵比寿新聞
という事はパイオニアという感じですね。話は戻りますが現在も「たまり場ぱれっと」の活動は続けてらっしゃると。

南山さん
はい。月に一度障がい者の方と健常者の方と一緒にみんなでBBQをやったり、ピクニックに行ったり遊園地やクリスマス・花見などなど余暇活動を行っています。

恵比寿新聞
楽しそうですね。良く働き・良く遊ぶと言った雰囲気が伝わってきます。現在「おかし屋ぱれっと」・「たまり場ぱれっと」以外の活動について簡単に教えて頂ければと。

南山さん
1993年に知的障がい者の方を対象にしたケアホームと渋谷区在住の障がい者を対象にしたショートステイのできる「ぱれっとホーム」という施設を作りました。共同生活の中で様々な経験を通して地域の中で「当たり前の暮らし」を目指すというコンセプトのみんなで暮らしています。

恵比寿新聞
「あたりまえ」という言葉が出ましたがとても大切な事ですよね。何が「あたりまえ」なのか。凄く考えさせられます。

南山さん
1983年から活動を始め知的障がい者の方たちも年を取りました。今までは親御さんと生活していたのがあたりまえだったと思うのですが、今後は自分で生活していくしかないという現状もあります。その時ちゃんと「働けて」「遊べて」「暮らせる」という要素をぱれっとが作って行ければと思っているんですね。

「働く」「遊ぶ」「暮らす」

NPOぱれっとさんではケアホーム以外にも障がい者の方と健常者の方が協力して生活する

シェアハウスの運営も始めている。良く考えてみると障がいを持った方たちとの接点って何気に

滅多にない事に気づきました。しかしこのように「働く」「遊ぶ」「暮らす」をコンセプトに

した「ぱれっと」では積極的に社会に出て行こうという活動と自立を支援する活動があいまって

非常に良い活動になっている。積極的に僕達も参加していきたいですよね。

そんな最中、6月8日日曜日場所はひがし健康プラザにてイベントが開催されます。

ネーミングがユニークなのですが

まもりんピックin渋谷

という防災とスポーツが一緒になった運動会が開催されます。つい先日予行演習が行われた

のでどんな競技があるのかちょっと覗いてみましょう^^

一致団結バケツリレー

通報から消防車が火災現場に到着するまでの時間は約5分。それまでの間

皆で団結して消火にあたるのです!!チームに別れて対抗で行う競技!!

身近な物で!担架リレー

けが人が発生した場合!!まずは応急処置する必要があります。しかし担架が・・

しかし家庭にある身近な物から担架は作れるんです。そんなレクチャーを受けながら

こちらもチームに別れて担架リレーで競い合います!!!

防災クイズで景品ゲット!!

さぁ何問正解できるでしょうか?例えばこんなクイズが出ます。

Q:極微地震を含めて、日本で1年間に発生する地震の回数は???

答えは会場で!!!!

という事で競技の一部をご紹介させて頂きましたが是非近隣の方は参加してみてください。

なんと豪華な景品やお土産もあります。ちょっと見せてもらいましたがビックリですよ^^

場所は明治通り沿い。庚申橋の近くのひがし健康プラザで8日日曜日10:30から開催!!

詳しくはこちらを参照ください

みんな是非参加してみてください!

さて、今回もロングな感じでお送りしました「ぱれっと」の活動。

是非皆さんもクッキー買いに行ってみてください。素敵なぱれっとスマイルに出会えます^^

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おかし屋 ぱれっと
住所 東京都渋谷区東3-19-9恵比寿イーストビル101
電話 03-3409-3774
営業時間 9時~17時30分 定休日 土曜・日曜・祝祭日

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