【前篇】恵比寿新聞×YEBISU Marche 恵比寿から地方を元気にするプロジェクト第二弾

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生産者にリスペクトを!

恵比寿新聞×YEBISU Marcheが共に手を取り合って活動している

「恵比寿から地方を元気にするプロジェクト」

都内屈指の食の街「恵比寿」だから何かできることから

やろうという事で始まった地方生産者の方々の特集。

だってわれわれいつもおいしいご飯が食べれているのは

地方で一生懸命頑張っている生産者の皆さんがいてからこそ。

そしてその食材を美味しく調理してくれるシェフがいるからこそ。

まずはそんな生産者の皆さんを取材してエビスマルシェに来てもらい

食通の多い恵比寿の皆さんに味わってもらい交流してもらおうという企画です。

 

今回で第二弾となりました。今回はいつも恵比寿ビール坂祭り

新橋フェスティバルなどで何度か恵比寿新聞ブースで

出している「恵比寿のオシャレな猫まんま」。

実はこの猫まんま恵比寿新聞と恵比寿出身のとある方との

共同プロジェクトで出来た逸品なんですね。

この方と知り合うきっかけは一本のメールから。

「何か一緒にできることはないか?」と熱いメールを

くれたんですよね。恵比寿生まれ。恵比寿育ち。

小学校の時に開発により移住を余儀なくされ。

でも心から恵比寿を故郷として思う「流しの米屋」こと

小野瀬多幸さん。多分48歳。

またの名をコメ大王

小野瀬さんはいわゆる店舗を持たない流しの「お米屋さん」

様々な生産地へ赴き生産者さんとつながり色んなデパートや

飲食店にお米を卸す「お米を知り尽くした男」なのであります。

 

たまたま恵比寿新聞と小野瀬さんとの飲み会でこんな話に。

「究極の猫まんまって小野瀬さん的にどういう物?」

その問いに彼はこう答えました。

小野瀬
冷めても美味しい旨みの強い米。そしてかつお節かと思いきや何気に「イワシ節」がお米には合うんです。しかし臭みのあるイワシ節じゃダメなんですね。臭みの無い「イワシ節」を作っている四代続く削り節屋さんがあるんですがね・・・・

恵比寿新聞
イワシ節!?あぁ~ちょっと臭いですよね。。

小野瀬
いや。それがそこのイワシ節は全く臭みが無くて旨みと香ばしい香りだけが残っているこだわりイワシ節なんですよ。

恵比寿新聞
なるほどね。じゃあお米はどうするんですか?

小野瀬
年間120表しか採れない元々地元でしか消費されていなかった「赤谷米」という新潟県のお米があるんですよ。これが驚く事に冷めても美味しい、いや、冷めればより旨みが増すという希少なお米があってですね・・・・・

じゃあ試しに作ってみましょう!

という事で去年恵比寿新聞事務所で試作して

出来た猫まんまが・・・・・・

激ウマ

希少な赤谷米の上には4代続く削り節屋「カネジョウ」のイワシ節。

そこにちょっと醤油と上質なごま油を少し垂らして頂く

「猫まんま」今まで食べた猫まんまとは一線を画す超絶に完成された

いわば「逸品」の様なお味。これは自身をもって出せる。

という流れで恵比寿ビール坂祭り・新橋フェスティバルで

出したときには飛ぶように売れたこだわりの「猫まんま」なんです。

ネーミングも恵比寿四丁目の猫にあやかり

恵比寿のオシャレな猫まんま

と名前をつけさせていただきこの逸品が完成したんです。

時は流れて・・・

そして時は流れて・・・あの猫まんまをもう一度食べたいと

小野瀬さんにお願いしてみた。むしろ生産者の方たちに会いたい

どうやったらこんなおいしいお米と臭みの無いイワシ節が作れるのか?

そして是非そんな生産者の方を招き恵比寿の人達と交流してもらいたい。

すると小野瀬さんはこう言いました

小野瀬さん
奇跡的な環境で出来たお米。4代続くノウハウを継承してこだわり抜いて作り出されたイワシ節。どちらも簡単に取材させてくれるとは思えません。企業秘密と言ってもよいくらいなので。でも聞いてみますね。

後日・・・・

小野瀬さん
思いが伝わったのかどちらもOK貰えましたー!

 

意外とすんなりOkだったなw

という事で我々が向かったのは・・・・・

 

 

 

 
 
 
 


新潟県胎内市

新潟県の北部に位置する「胎内市」

米粉の発祥地としても美味しいコシヒカリが採れる米処としても有名。

いや~本当に来ちゃったな~。

周りは見渡す限りの山と田んぼ。

今回は米大王の小野瀬さんと恵比寿新聞。そして赤谷米を

販売する白砂さんご一家と一緒に赤谷米の聖地へ移動。

奇跡の田んぼ

胎内駅から車で30分ほど走りました。

山を越え谷を下りだどりついたのがこの見渡す限りの田んぼ。

この田んぼが奇跡のお米「赤谷米」を育てている田んぼなのか。

丁度この時期は田植えの時期。

お姉さんが一生懸命苗植をされていました。

実はこちら赤谷米を生産する胎内市赤谷地区。

「胎内」とはアイヌ語で「清い水の流れ」というそうで

胎内には元々アイヌ文化があったそうです。

元々この地は水がきれいな事で有名だそうで、

この「赤谷米」に関しては凄い秘密があったんです。

その秘密を探るべく恵比寿新聞取材班はこの赤谷米を育てる

小野さんと胎内市が地元の赤谷米販売者である白砂さん一家と山に入ったのです。

まじでけものみち・・・

山を登る事15分ぐらい。随分うっそうとした木々が茂る

ジャングルに入ってきました。「胎内」=「清い水」・・・・

ん!?わかってきたぞ・・・・もしかして・・・

恵比寿新聞
もしやこれは・・・・

生産者 小野さん
田んぼに使う湧き水の源泉まで歩いてるんだよ~。俺もこの山の源泉は一度も見たことないんだけど。

恵比寿新聞
え!?どのくらいかかるんでしょうか?

生産者 小野さん
さ~わかんねぇけどとりあえず登ってみっか?

道の途中に山から下りてきた湧き水を発見!!

この先に源泉があるのでしょうか?

登る事30分・・・・・・

結局源泉にはたどり着けませんでした。残念。。

生産者 小野さん
この奥は危険だからね。でもここの湧き水は凄いんですよ。干ばつになっても枯れたことが無いずっと湧き続けている歴代受け継いでいる山なんだよ。この水が無いと美味しいお米はできないのよ。

恵比寿新聞
枯れたことのない山の湧き水かぁ。本当に水が冷たくて透き通っていて。ずっとこの山の湧き水でお米を作っていたんですね。


奇跡的立地条件

実は赤谷地区は、銅をはじめ金、鉄など多くの鉱物資源に恵まれた里山。

このミネラル分をたっぷり含んだ伏流水を山から直接引き入れられるのは、

ごくわずかな田んぼだけ。この条件が揃った「奇跡の田んぼ」が

赤谷米の田んぼなのです。しかしそれだけではこの赤谷米ができません。

生産者小野さんの存在

この地で生まれ育った小野さんは何代も続く米農家。

父親の背中を見て米作りを学んだそうです。小野さんはこう言います。

生産者 小野さん
お米作りは1年に一回しかノウハウがたまらないんです。我々は何代も受け継いでこの「米」を作っている一家なんですが、父親が米作りの名人で父親のやり方を小さい時から見てきたんです。そして私が米を作るようになって自分の作り方を模索したわけですね。私が思うに土づくりはとても重要なんですがお米はやはり「稲」をしっかりと育てる事が重要なんです。太くて強い稲を作る事で養分が米にいきわたり美味しいお米ができるんです。

 

販売者の白砂さんにお話によると

小野さんは日の出る前から作業に入ってお米と向き合うそうです。

一切手抜きはしないそうです。堆肥の代わりに秋のうちに

稲わらをすき込んで土を丈夫に必要最小限の肥料を調合して

稲を丈夫に育てるそうです。物凄く手間のかかる仕事。

生産者 小野さん
朝、田んぼに行くと稲が話しかけてくるのよ。君らにはわからんと思うけど、手を抜くと田んぼの雰囲気が悪くなってるんだよ。そうやって毎日毎日お米と真剣に向き合うとお米がちゃんと答えてくれるのよ。米ってそういう物なんだよ。

 

もしかして僕らは都会の生活で人間が本体持っていた

機能が退化しているんじゃないかと思ってしまいました。

小野さんは何代も続けてお米と対話している。

毎日向き合う事でお米がちゃんと答えてくれる。

本当は人間にも植物と対話できる能力があるんだろうな。

苗植えしてるお姉さん。

お話を伺うと、米処ならではの出来事があった。

お姉さん
あぁ~。私ここの田んぼの人間じゃないんだけど小野さんに話して手伝わせてもらってんの。他にもこの地区の人はみんな助け合ってやってから色んな人が田んぼにあつまるのよ。ほら。

近所のお爺さんが頼んでもいないのに自然に田植えを

手伝いに来ていた。お爺さん。別に自分の田んぼでもないのに。

 

小野さん
むかしからこのへんはそうやって助け合ってみんなが田植えや収穫をしてるんです。爺さんもぜんぜん耳が聞こえにくくなってるけどこうやって田植えの時はしっかり来てくれるんだよ。

 

都会の生活をしていてこういう「助け合い」ってなかなか見ないな。

でも何百年もこうやって米づくりをしている地域には

しっかりと地域に根ざした「助け合い」が存在していることに驚いた。

そして我々がいつも口にしているお米がこういう環境の中で

作られていること。学ぶべきところが沢山あるよね。

田んぼから戻れば白砂さんの実家で美味しい赤谷米が炊かれていた。

あの湧き水とお米名人小野さんの手で丹精込めてつくられた赤谷米。

これがもう激ウマ・・・・

噛めば噛むほど甘みが増して。口に入れた時の香りも最高なんです。

どんな料理にも合う。しかも冷めれば何故か旨みが増すんです。

本当に不思議なお米だ・・・おにぎりにしたら最高でしょうね。

お米の販売に携わる白砂さんにお話を伺ってみた。

白砂さん
私の生まれた故郷のお米。こんなおいしいお米を沢山の人に知ってもらいたいと思ってこの「赤谷米」に携わっています。今の日本は「お米」の消費も下がってどんどんお米を食べなくなってきていることが本当に残念です。だから私たちの地域で出来る奇跡のお米を食べてまたお米を食べようと思ってもらえるように頑張っています。どうか皆さん是非「赤谷米」を食べてみてください。きっと赤谷米の良さを分かってもらえると思います。

 

食べるに決まったるでしょ!

新潟県胎内市赤谷の生産者小野さんの情熱に触れ

販売者の白砂さんの故郷を思う気持ちとお米を広めたい想い

そして何よりも「こんな特徴的でおいしいお米食べたことない」

という今まで食べたことのない特徴的な奇跡のお米「赤谷米」。

猫まんまアイテムをゲット!

後残すところは静岡県蒲原のカネジョウのイワシ削り節だな・・・


”PHOTO©KITCHEN MINORU”
ということで!

この赤谷米は今月6月28日恵比寿ガーデンプレイスで行われる

エビスマルシェに出品されます。お米の購入もできるほか、

試食も用意しています。さて、明日の恵比寿新聞は

静岡県蒲原で四代削り節屋を営む「カネジョウ」の究極の

こだわりイワシの削り節の現場からお送りします。

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