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白根記念渋谷区郷土博物館・文学館のハチ公展がヤバイ!

皆さん忠犬ハチ公をご存知でしょうか?知らない人はいないでしょうね。でも。

忠犬ハチ公の生涯をすべて知ってるわけではありません。皆さんも知らないでしょう。

恵比寿駅から徒歩15分ほど行った国学院大学の隣にあります渋谷区郷土博物館で現在

特別展として来年の1月17日まで展示されているんですが。

この展示でハチ公のすべてがわかるんです!!!!!

そして今回本邦初公開の展示もあるんですよ!!!!ではそんなハチ公についておさらい

ハチは1923年秋田県生まれの秋田犬。子犬が4匹生まれたという事で貰い手を探しているときに

東京帝国大学農学部の農学の父「上野英三郎博士」の家に貰われる。上野博士は現在の渋谷区松濤

あたりに住んでいました。上野博士の家では2匹の犬を既に飼っており3匹目の犬がハチなのです。

ハチは朝上野博士を見送り最寄駅の渋谷駅まで送り迎えしていたと言います。

上野博士が亡くなってしまう

1925年上野博士は急死してしまいます。失意のハチは3日間ご飯も食べなかったそうです。

その後上野博士の内縁の奥様の親戚の呉服店に預けられるが客などに飛びつくなどする為

浅草のまた別の方に預けられるが上野博士が大好きなハチはしばしば渋谷までにげたりなど

する間に浅草で預かってもらった方と住人の間でハチの事で揉め事が起こり再び上野夫人の家

に戻されることになるが近くの畑を走り回り駄目にしてしまう事から上野博士の家に出入りして

いた小林菊三郎さんの家で面倒を見てもらう事となる。その頃から以前上野博士が帰ってくる

時間になると渋谷駅にハチが迎えに行くという行動が目撃し始められる。当時は駅前でよく

いじめられていたようです。歩くのに邪魔だと蹴られたりされていたそうです。

そんな虐待されるハチをみたある人

そんな渋谷駅前で商人や通行人い暴行を受けていたハチを不憫に思った後に日本人として

初めて日本動物愛護協会会長となった斎藤弘吉さんが主人を待ち続けるハチの話を朝日新聞

に寄稿した事から大変な事になります。1932年東京朝日新聞にて「いとしや老犬物語」と

いうタイトルでハチの事が紹介されました。ハチに同情が殺到。渋谷駅にはハチ公に食料を

持参する人や見物する人が殺到。たちまち社会現象となる。

ここまでは皆さんが良く知っているお話。ここからでございます。

社会現象になった忠犬ハチ公

昭和9年には空前の「ハチ公ブーム」が到来。地方から東京に来る際、一目ハチ公を見ようとする

観光客が激増。駅で寝泊まりする事が許可されていたハチ公はいつもどうり渋谷駅に

来るや否や見物客が大騒ぎ。このムーブメントは全国に飛び火し森永では「ハチ公チョコレート」

などが発売。(ハチ公チョコレートの展示も郷土博物館に展示されています。)

収益金の一部はハチ公への援助になるという仕組みのチャリティーグッズ。

しかし、悪い物もありましてハチ公特需にあやかろうとハチ公グッズがどんどん出回る。

そんな中昭和9年2月からハチ公が病気になる。

この事は新聞記事になるほどの大ニュースとなる。このハチ公を哀れに思い新聞に投書した

斎藤弘吉さんと彫刻家の安藤照さんがかねてから「ハチ公の銅像」の建造を考えておりましたが

「木造のハチ公象を建造する」という別の話も浮上。これはいかんという事で資金調達の為、

「ハチ公の夕べ」というイベントを日本青年館で開き3000人という人を集め見事資金が集まる。

ハチ公の銅像が建てられる

生きている人の銅像を作る事はおろか、今も生きている犬の銅像を作るというのは異例中の異例。

通常は没後銅像を建造される事の多い事例なのに。この事実を知るだけでハチ公ブームはどれだけ

凄い物かという事がわかりますね。その後ハチ公の病気は好転。同年5月には当時の天皇皇太后が

「ハチ公を見てみたい」というご発言をされ、宮内庁は「そんな犬を見るのは非常に危険」という

事で献上用のハチ公の小さな銅像が天皇家に献上されたそうです。そんな貴重な小さな銅像が

今回の展示で本邦初公開されていました。制作したのはハチ公像をデザインした安藤照さん。

その当時安藤さんのアトリエに出入りされていたお手伝いさんが大事に持ってらっしゃった

レプリカと安藤さんの御子息でもあり現ハチ公のデザイナー安藤士さんが所有されてらっしゃった

ものと安藤さんと親交があった日本犬保存会専務理事の方の3体が展示されています。

安藤さんの御子息が保管されていた献上ハチ公像は東京大空襲の際に瓦礫と共に出てきた物で

足の部分が溶けていました。その空襲で安藤照さん・お手伝いさんとも防空壕で亡くなっています。

ハチ公像の小さな像

当時銅像を建てる際にイメージして作られる臥像がどこのだれかにハチ公特需として商品化

され売られることになる。デザインした安藤照さんは激怒。販売はされずに終わったそうです。

しかしそんな商品化されそうになった貴重なハチ公臥像が今回郷土博物館に展示されています。

特別に写真を撮影させて頂きましたが、この話にはちょっとした晩話がありまして

今回恵比寿新聞がこの件について初取材させて頂く事になりました。

左の4体が当時ハチ公特需で販売されそうになったテラコッタ製ハチ公像。その横に少し大きめのハチ公

の小さな像があります。こちら右から1体目は安藤家で大切に保管されていた原型の石膏像。

こちらも空襲の際に焼けてしまっており焦げ跡が残る状態ですが、なんと、今年、渋谷郷土博物館

の方のたゆまぬ努力でもう一体発見されたんです。安藤さんは何体かテストで作っていたそうで、

前談でも触れました「安藤家のお手伝いさん」の友人の方が安藤さんのアトリエを訪れた際に

譲り受けたそうで、現在その譲り受けた方は存命で「いつか安藤先生にお返ししたかった」という

事で今回この展示のおかげで約何十年ぶりに安藤家に戻る事になったそうです。素晴らしい。


※左が安藤家に有った像※右が譲り受け今年戻ってきた像

どう?良い話でしょ?

恵比寿新聞も初めて知ったのですが「ハチ公」というのは物凄い社会現象だったのだなと。

ハチ公はその後渋谷駅の近くでなくなりますがお葬式には当日3000人。次の日には3000人

以上の参列者が来てハチ公の死を悼んだそうです。凄いですね。そんな「ハチ公展」では

今回の話に出てきた以上の実際の展示が細かく展示されています。必見です。

ちょっと話が長かったかな?

折角渋谷郷土博物館に伺ったので学芸員の松井さんに博物館内を案内してもらいました。

いきなりナウマンゾウかよ!

明治神宮付近原宿駅ではナウマンゾウの化石が発掘されたらしい。

とまずは古代の渋谷からクローズアップされている。

猿楽町あたりでは縄文土器も発掘されているんだぜーーー!!!!

そして驚きなのは・・・・・

実際に土器を触る事が出来るんだぜー

さすが渋谷区!(根拠はないけど・・・)太っ腹ですね~!!

そして江戸時代のお話。昔渋谷や恵比寿は下屋敷がたくさんあったんです。

前回「宇和島藩伊達と恵比寿三丁目のつながり」でも振れましたが当時恵比寿東京ウェスティンホテル裏一帯は

宇和島伊達藩の下屋敷があったんです。そんな事も触れられております。

もちろん歴史深い日本麦酒株式会社&大日本麦酒株式会社、現在のサッポロビールの

展示もあります。明治時代から恵比寿の地にビール工場をやっていますし商品名が

地名になった珍しい街、それが恵比寿ですからね。あービール飲みたい(笑)

とにかく恵比寿という土地がこのような都会になるまでは多くの工場が存在した

士農工商で言う所の「工」だったという記録もこちらの博物館で見てとれます。

昔代官山付近に「天狗タバコ」というメーカーがあったなんて初めて知ったぜ。

そしてこの博物館の人気コンテンツ「昔の暮らしを再現した部屋」は圧巻です。

学芸員の松井さんにお話を伺うと。

「かなり気合が入っています。私が色々と収集した物を所狭しと展示していますが
この部屋には設定があってお父さんお母さん娘という仲睦まじい家族という設定の家なんです。」

かなりイマジネーションな設定でNICE(笑)

本当にタイムスリップしたかのような非常に良くできた部屋なんですね。

昭和初期に使用されていた物を所狭しと展示していましてここで生活できるかもな。

お母さんがみえるわ(笑)

こちらは是非行って頂いてホッコリしてもらえると良いと思います。さて次。

これ。何処の窓だかわかります?

正解は「同潤会アパート」の窓なんですね。厳密に言うと「代官山の同潤会アパート」

皆さん知っているでしょうか?今の年代で30代の人までは見たことがあると思います。

表参道ヒルズが立つ前はこの「同潤会アパート」が表参道の坂に立ち並んでいました。

当時建設時には超モダンなアパートだったそうでそんな面影や功績などが展示されています。

そして昭和の渋谷駅も再現されています。この展示がなんとも風情があっていいんです。

とまぁ全部書くと「行った気になる」ので是非ご自身で足を運んでみてはいかがでしょうか?

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白根記念渋谷区郷土博物館・文学館
住所 東京都渋谷区東4丁目9−1
電話番号 03-3486-2791
営業時間 節電に伴い現在は13時~17時
入館料 一般:100円、小中学生:50円
団体(10人以上):一般 80円、小中学生 40円
(注)60歳以上の人、障害のある人と付き添いの人は無料
休館日 月曜日と年末年始

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