どの地区にも存在する「地域猫」って皆さんご存知ですか?

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そういえば猫の日だったのか

そろそろ猫もさかりの季節が到来して恵比寿でも猫の「ニャー」と泣く日が

多くなってきました。さて、今回お伝えするのは「地域猫」のお話。

皆さんこの「地域猫」という猫ちゃんたちを知っていますか?

地域猫とは飼われていない通称「のら猫」を保護し避妊・去勢手術を施し

地域で共生している猫の事を「地域猫」と呼びます。いわゆる飼い主のいない

地域で飼っている猫のことです。ご存知でしたか?

今回お話を伺ったのはもう10年この地域猫の活動を行っている

渋谷区動物愛護推進ネットワークの亀岡さんと内田さんにお話を伺いました。

そこには様々な努力と苦悩があったそうです。

猫ちゃんの出産は年に2~3回

これには恵比寿新聞も驚き。年に多い時で3回の出産を行う猫ちゃん。

1回の出産で2~3匹の子供を産むわけで飼われていないのら猫ちゃんなら

見る見るうちにその地区に猫が繁殖してしまいそのため保健所連れていかれ

可愛そうにも殺処分することになってしまうそうです。

小さな命を守りたい

1997年横浜市磯子区からこの活動がスタート全国的な活動となり

渋谷に関しては2004年から渋谷区動物愛護推進ネットワークとして活動している。

活動内容は

不妊・去勢手術で増え過ぎないように管理

地域の合意を得た有志が適切にエサやり・世話をする

サポートを行っていらっしゃる。しかしこれだけではないのです。

のら猫の捕獲

「捕獲」というと聞こえが悪いですが避妊去勢手術を行っていない猫ちゃんを

特殊なライブトラップというゲージで捕獲し手術する病院まで搬送するのも

この活動の一環なのですが、これがまた大変らしく、活動は主に朝方か夜中。

長い時には3日間その1匹の猫ちゃんを捕まえるために時間を費やすなど

非常に手間と時間のかかる活動だそうですが、2004年設立から2014年までに

2630匹もの猫ちゃんを保護し避妊去勢手術を施したそうです。しかも渋谷区だけです。

区の助成を受け手術

渋谷区はこの避妊・去勢手術にオス5,000円メス7,000円の助成を行っていますが

手術には大体1万円~3万円ほどかかるそうで助成で賄えない費用に関しては

皆さんで自己負担されているというのが現状のようです。

地域猫の印

では保護されて手術した猫ちゃんかどうかどうやって判断するの?って所ですが

手術された地域猫ちゃんは耳先がカットされているんですね。オスは右耳。メスは左耳。

この子は恵比寿4丁目で有名な猫ちゃんですがオスだという事がわかりました。

地域で飼われている幸せな猫たち

渋谷区にはそんな地域猫の活動を理解している住民の方が協力して

エサやりや糞尿の始末まで行っている地域が沢山あります。

逆に近隣住民からの反対を受ける地区もあるそうですが、

猫はテリトリー(エリア)をそんなにすぐに変えれる生き物ではなく

エサを与えるなと言われれば地域の世話役はエサを与えることができません。

よって猫ちゃんは餌を食べるためにゴミを荒らしてしまい

逆に地域の衛生の面で大変になることもあるそうです。

どうしてのら猫が増えるのか?

初めは可愛いと思って飼っていた猫を捨てたり、避妊去勢手術をしないまま家の外に

出してしまったことで妊娠してしまい生まれた子猫を飼う事が出来ずに捨ててしまったり

のら猫が増える原因は様々あるそうです。火のない所に煙はたたないものと同じで

猫を捨てたり逃げない限りのら猫は生まれないのです。

共生という考え方

そもそも人間のおかげで増えていると言っても過言でないのら猫。

このように動物愛護の観点から活動する方によってのら猫の繁殖を減らし

今も地域猫は様々な地域に生息しています。生き物としてどうこの地域猫ちゃんと

付き合っていくかというのは今後地域の課題ではないかと思います。

のら猫が増えるとどうなるの?

そもそものら猫が地域に増えることで私たちの生活にどんな支障があるのでしょうか?

様々な恵比寿住民に聞き込みを行いました。以下がのら猫の実質的な被害です。

・自分の庭がトイレになって困る
・さかりの時期はニャーニャーうるさい
・そもそも猫アレルギーなんです
・ゴミが荒らされて困る
・せっかく大事に育てていた鉢植えの花を食べられた
・いたずらして来る

そもそも猫が嫌いな方もいらっしゃるわけで非常に難しい問題だと思います。

地域猫になる事でのメリット

逆にのら猫から地域猫になった事でのメリットを考えてみました。

・避妊去勢されているので繁殖しない
・手術によって尿が臭くない(だがちょっと臭い)
・地域の方たちの協力で近隣のコミュニケーションも活発になる
・エサを与えることでゴミを荒らす事もなくなる
・やっぱりかわいい

という事はやはり住んでいる我々の心の余裕が必要という事だと思いました。

地域猫を受け入れて世話できる人が世話をするという地域の思いやりで

彼らと共生していくことも道なのかと思いました。

街角で猫ちゃんの耳を見てあげてください。

恵比寿にも色んな所に地域猫が生活しています。

猫も選んでここに産まれたわけではありません。罪はないです。

しかしのら猫は様々な紛争の火種になるのも事実です。

どう付き合っていけばいいのでしょうか?皆さんも心の片隅に

この地域猫ちゃんの現状を置いてみてください。

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